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谷を辿れば。。。 欅谷滝巡り(2011年2月26日) → 写真集


 明日から天気が下り坂になるらしい。やっと調子も上がってきたので久々に三郡山か宝満山へ登ろうと思ったが、縦走路は雪が融けてベチャベチャになっているかもしれない。それに週末は登山者も多いだろう。そこで、急遽欅谷の滝巡りをすることにした。昨年、欅谷の林道を散歩していて、たまたま覗いた谷に滝が連なっているのを見つけていた。欅谷Aコースの登山口辺りから降ってきている谷の入口付近であったが、ざっと見た感じでは少なくとも5つは連なっていた。その時は登山の準備をしていなかったので入口付近から覗いただけであったが、その後ずっと気になっていたところだ。


登山コース

昭和の森(10:00) − (10:36)堰堤(谷の入口) − (11:55)岩の谷(12:55) − (13:40)欅谷Aコース登山口(14:10) − (14:35)欅谷Bコース登山口(14:55) − (15:37)昭和の森

※かなりゆっくり歩いたので時間は参考になりません。

MAP

岩の谷入口まで
昭和の森・バンガロー駐車場 → 谷入口の堰堤 → (連滝) → 二俣 → 左俣(入口に滝) → 二俣 → 左俣(岩の谷)

 昭和の森の駐車場は今日も車が沢山停まっている。準備を整えて欅谷方面へ向かう林道を歩いて行く。この林道は「宇美林道12支線」で途中で頭巾山方面へ向かう枝道を分けて欅谷Aコースの登山口まで続いている。この林道途中には三郡山へ登る登山口が幾つかある。正式なコースとしては林道の入口付近に「頭巾山コース登山口」、(新)4号橋の手前に「欅谷Bコース登山口」、そして林道の終点に「欅谷Aコース登山口」がある。いずれも登山口には立派な標識が設置されている。

また、(旧)4号橋を渡って少し行った辺りに「二ツ釜コース」と「旧欅谷Aコース(?)」の登山口がある。このふたつのコースは正式なコースではなく、登山口には赤テープの目印がある程度であるが、どちらも尾根上で欅谷Aコースに合流する。 今日訪れる谷の入口は、(旧)4号橋を渡ってこれらふたつのコースの登山口を見送り、林道が欅谷の右岸から左岸へ渡るところにある堰堤の上にある。

林道から堰堤の上へ上がると谷は二俣になっている。右俣が欅谷の本流で欅谷Bコースの登山口がある(新)4号橋のところへ向かっている。左俣が今日の目的のであるが、入口にはすでに滝が見えている。谷の入口からいきなり滝が連続しているのだ。最初は1mほどの小さな滝がふたつ連なり、その上に10mほどの滝がウォータースライダーのように斜めに滑り落ちている。それぞれが、浅いものもあるがちゃんと滝壺を持っている。10mの滝の下の方に折れた木の枝が横たわっていたのが残念だったが、結構太い枝だったので一人では取り除くことが出来なかった。

最初の3段を右から高巻くとその上には3〜5m程の滝が4つ連なっている。最初の滝は少し丸みをおびて突き出た岩の上をふた筋の流れがやや斜めに落ち、最後はまたひとつになって滝壺へ流れ落ちている。2つ目の滝はは太い流れと細い流れのふた筋の流れがほぼ垂直に落ちている。3つ目の滝はやや斜めの幅広い岩の左端の溝を細い流れが落ちて、岩の中央をもう一本末広がりに流れ落ちている。そして最後の滝は少し窪んだほぼ垂直な岩を太い流れが落ちている。この4つの滝はどれも滝壺を持っている(あるいは形成しつつある)。さらにその上にも1m弱の段差を持つ流れが2、3現れるが滝と呼ぶにはまだ幼いか。

連続した滝を過ぎるとやや平坦になって倒木やゴロゴロした岩が目立ってくる。谷はすぐ上で二俣になっていて、右俣は両岸が崩壊しているのが見て取れる。右俣の上流には欅谷Aコースの登山口へ向かう林道があり、その上の方には真新しい堰堤が作られている。一方、左俣も崩壊した様子を見せているが、谷の入口には滝が見えている。この滝はウォータースライダーのような流れが真っ直ぐに流れ落ちて、下で1mほどの段差を作って広い水溜りに落ちている。滝には流木が一本斜めに立てかかっていた。

左俣の滝を右から高巻いて上へ上がると谷の様子は次第に荒れ模様になってきた。谷の両側は崩壊し、倒木や大きな岩が散乱している。倒木と岩の間をすり抜けてさらに上流を目指す。大きな岩の横を通り、青い荷紐をつけた丸太の下を潜ると前方にまた二俣が見えてきた。右俣は崩壊した地肌が見えてかなり荒れているようだ。この谷もやはり欅谷Aコースの登山口へ向かう林道に突き当たるが、林道は路肩が大きく崩壊していてまだ復旧の見込みはついていない。

左俣の方は大きな岩が幾重にも積み重なっていてその間を水が流れ落ちている(仮にここを「岩の谷」と呼ぶ)。上の方は樹木が両側からかぶさっているので見通せないが、かなり急で高さもあるようだ。もし積み重なった岩がなければかなりの落差の滝があるかもしれない。。。

この岩の重なりをどうやって越えるか考えながらとりあえず昼飯にする。ここ2、3日暖かい日が続いている。この時期は前線の位置で寒くなったり暖かくなったりが繰り返すようで、来週はまた寒さがぶり返すようだ。コンビニで買ってきた弁当を食べながらスープ代わりのチキンラーメン(半分)を作る。最近使い始めたジェットボイルは今日も快調だ。

(写真:最初の3段の滝と4段目、5段目の滝)


岩の谷を越えて欅谷Aコース登山口から林道を下山
岩の谷 → 赤茶けた堰堤 → 欅谷Aコース登山口 → (林道) → 昭和の森・バンガロー駐車場

 岩の谷を見上げながらどうやってここを越えるか考える。ひとつひとつの岩が大きいので、足が上がらない。岩の間に挟まった石や倒木を利用して、積み重なった岩を一段づつ全身フル稼働で登って行く。水流が細く乾いた部分が多いので助かる。15、6分悪戦苦闘して、やっと岩の谷の上に出ると急に平坦になった。

両側は杉やヒノキの植林帯で右側の林の中には露岩が沢山見えている。谷の奥の方には流木が重なっていてその向こう側に堰堤が覗いている。右の植林帯を通って堰堤の右端を越えて行く。堰堤は昭和59年度に作られたようで、赤茶けた色をしている。堰堤の上は明るく開けているがブッシュ化が進んでいて歩きづらい。この辺りにはタラノキが数本生えていて、以前タラの芽採りに来たことがあるが、どれも背丈が高くて手に負えなかった記憶がある。すぐ右上には林道が通っているはずなので林道へ上がろうかとも思ったが、せっかくなのでもう少しがんばることにする。

ブッシュを避けて細い流れに沿って上流を目指す。最後に2箇所二俣が現れ、いずれも右へ進んだが岩に突き当たってしまい、結局一番左の涸れ沢を辿ることになった。程なく大きな岩が現れ、岩の向こうの木の幹に南部消防署が取り付けた「大丈夫・心・火・体 欅谷Aコース 24」の標識をみる。欅谷Aコースの登山口に到着だ。谷はさらに上へ続いているが、崩壊してブッシュ化が進んでいるようだ。今日はここまで、林道を歩いて帰ることにした。

帰る途中で、欅谷Aコースの登山口から少し降ったところの左の植林帯へピンクのリボンが付いていたのでちょっと覗いてみたが、その先には白い杭の頭を赤く塗ったものが林のあちこちに何本か立っていた。おそらく、間伐作業か何かの目印であろう。登山ルートではないので要注意だ!!

(写真:岩の谷)


あとがき

 今日はかねてから気になっていた滝を巡ることができて大満足だ。どれも小さな滝で迫力はないが、それぞれが滝壺を持っていてそれなりに見ごたえがあった。この谷を歩くのは今回が初めてだったので、滝を眺めたり、写真を撮ったりで、谷の中でかなりの時間をすごした。次はもう少しスピードアップして稜線まで足を延ばしてみようか。。。

※今日歩いた谷は普通の登山の装備でも歩ける程度の谷でした。しかし、滝を高巻くところや、崩壊地を歩く箇所は危険が伴います。また、毎年、豪雨の影響で谷の様子は変わるし、林道も落石が多くなっています。この辺りを歩く際は十分に注意してください。

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