ほっつき歩記山記録 (祖母・傾山系)No.2 傾山
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登山日 : 2004年7月21日 (晴れ)
コース : 杉ヶ越登山口→杉圍大明神→九折越分岐→傾山山頂→九折越分岐→杉圍大明神→杉ヶ越登山口
登山口 : 杉ヶ越登山口
 大分県三重町からR326を南下し、宇目町で右折し県道6号線に入る。途中で県道45号線と県道613を右に、木浦藤河内林道を左に分け、木浦名水館を過ぎると路は大きく右へ曲がりやがて狭いトンネルをぬける。曲がりくねった路をさらに進むと、路の右側に屋根つきの舞台とトイレがある広場が現れる。片隅に小さな祠があり、「子連れ地蔵」の表示がある。また、この広場には水が引かれており、宿営に適している。広場からさらに1k程進むと杉ヶ越のトンネルに着く。登山口はトンネルを抜けて左側にあり、登山届けの箱が設置されている。登山口近くに駐車場は無いが、林道脇に数台止められるスペースはある。
※今回は清川村で県道45号線に入り、南下して県道6号線に出た。
所要時間: 約6時間40分(休憩は含まず)
往路:3時間35分
復路:3時間05分

(注)この鳥瞰図は「国土地理院のウォッちずで提供されている2万5千分の1地形図」を使用してカシミール3Dで作成したものです。

 もう何日雨が降らないのだろうか、暑い日が続き夜も寝苦しい。山は少しはましかもしれないと思い、杉ヶ越から傾山を往復しようと計画した。ガイドブックやネットで調べるとこのコースはアップダウンが多く、夏場は向かないようであるが、あえて挑戦してみることにした。最初からアップダウンが多いことを覚悟して行けばそれほど苦にはならないだろう。しかしこの暑さだ、水だけは充分に用意する必要がある

 前日、竹田からR502に入り三重町を目指す。当初は三重町からR326を南下し、宇目町で県道6号線に入る予定であったが、清川村から県道45号線でも行けそうなのでこちらを取ることにした。この道は途中から中津無礼川沿いに南下し、ほげ岩」や「稲積水中鍾乳洞」などの名所もある。「梅津越」を過ぎると立派な林道が横切っている。「除」辺りで、トラックが田んぼに横転してクレーンで起こそうとしているらしく、道路が塞がれていた。手前で待っていたが、起きあがる様子がない。そのうちこちらに気付き、クレーン車をどけて通してくれた。

 すぐに県道6号線に出た。県道6号線を右へ行くと「西山」バス停のところから右へ道が分岐して、「傾山登山口」の標識がある。この道が「払鳥屋」登山口への道だろう。7月31日までは工事で午前8時〜午後5時まで通行止めの表示がある。県道6号線を直進し、「木浦名水館」がある集落を抜けて狭いトンネルを抜けると、やがて、道路脇にトイレと屋根つきの舞台がある広場が現れる。トイレの横には水が引いてあり、その側に、「子連れ地蔵」の祠がある。杉ヶ越まで行ってみたが泊まるのによさそうなところもなかったので、この広場まで引き返して車中泊することにした。車が1台止まっていたが、人が居る様子はなかった。しかし、次の日の朝、おじさんが出てきたのでびっくりしてしまった。あの暑い中で冷房もかけずにドアを閉めて寝ていたのだろうか。。。

日が暮れてきたので夕食(カレー)を食べて早々に寝ることにしたが、食事の間にもアブが飛び回り、夜は暑くて寝苦しかった。

杉ヶ越から傾山往復   写真
 翌朝(7月21日)4時起床。パンとミニチキンラーメンで朝食を済まし、車で杉ヶ越に向かう。杉ヶ越へ行く途中にも左の沢からホースを引いた水場が作られている。杉ヶ越のトンネルを抜けて日之影村側に登山口がある。駐車場はないので道路脇に邪魔にならないように車を停める。トンネルに向かって右側に登山口があり、登山届けの箱が設置してある。この登山口は傾山と新百姓山の登山口になっている。杉林の中をジグザグに登って行くと、ほぼ水平に横切る道に出る。道標があり、左が傾山、右が新百姓山になっている。右手には神社の鳥居があり、すぐ上に社が見える。鳥居には「杉圍大明神」と書いてある。「すぎがこいだいみょうじん」と読むらしい。神社に参拝して傾山へ向かう。

 登山道は、最初、尾根の南面を西へほぼ水平に延びている。左下には車道が見えており、10分ほどしてやっと尾根上の道となる。小さなアップダウンを繰り返しながら進んで、P1088の手前のロープを上った辺りで休憩する。約1時間歩いたが、ほとんど標高を稼げていない。この辺りから露岩が多くなってきた。すぐにP1088に着く。前方には後傾山のピークが、また、後ろには新百姓山から夏木山への稜線が見えている。登山道脇に特徴のある岩が現れるとやがてハシゴが出てくる。このコースは危険箇所にはいたるところにハシゴが掛けられている。P1198辺りで後ろを振り返ると新百姓山から五葉岳、その奥に大崩山も見えている。P1198を過ぎて20分程すると、いよいよ後傾山への急登が始まる。「この先危ないですから十分注意して登山しましょう。」の標柱を過ぎると、三連ハシゴが現れる。ハシゴを上るのに気がとられ、周りの地形が良く分からなくなる。

 途中で3回ほどスズメバチにまとわりつかれ、参ってしまった。 田舎育ちでも蜂とマムシは怖い。すっかりペースを乱しながら何とか縦走路に飛び出した。左が九折越、右が後傾山を経て傾山山頂へ向かう。後傾山からは傾山山頂の岩壁が眼前に見える。後傾山から一旦降り、「冷水コース・西山コース」、さらに「三ツ坊主・三ツ尾コース」を分け、狭い岩の通路を抜けて傾山山頂に着いた。

 傾山は今回で2度目になる。1度目は九折から三ツ尾・坊主尾根コースを登り、九折越から降った。病み上がりだったこともあり、九折越からの降りが長く感じられ、とてもきつかった覚えがある。その後、傾山から祖母山への縦走を企てたが、冷水コースの途中で登山靴の底が剥がれ断念したことがある。
今日は山頂を独り占めである。山頂の標柱につけられた温度計は28度を示していた。暑いはずだ。
山頂から少し西へ行った岩場でのんびりと景色を眺める。西に九折越から笠松山、本谷山への稜線、さらには古祖母山、障子岳、祖母山、大障子岩、障子岩と続く稜線が見えるが、祖母山だけはガスの中でついに姿を現さなかった。北側へ目をやると、五葉塚から二ツ坊主・三ツ坊主、さらに北へと延びる尾根が続く。南には谷を挟んで後傾山の向こうに大崩山、五葉岳、日隠山などが見える。

 山頂で1時間半ほどのんびりと過ごし、11:43に下山にかかる。山頂は風があり、涼しいが風向きを考えると帰りはあまり期待できない。後傾山からの急坂を注意しながら降る。スズメバチのことを考えると気が重くなる。思ったとおり風はなく、蒸し暑い。後傾山から35分ほどで三連ハシゴに差し掛かる。三連ハシゴを慎重に降り、長いアップダウンの続く道を歩く。途中、二回ほど休憩して「杉圍大明神」に着いたのは15:07であった。神社にお参りしてトンネルへ下る。

 15:16下山。途中の水場で体を拭いて、帰途につくが、頭痛がしてきたので30分ほど仮眠を取る。「木浦名水館」で風呂に入ろうと思ったが、今日は休みであった。途中でトトロのバス停がある道を通って、久住高原へと向かう。今日は、久住高原の駐車場で車中泊することにした。明日、気が向いたら大船に登ろう。


その他
  • このコースははじめて歩いたが、ハシゴを登り降りするからであろうか思ったほどアップダウンが苦にならなかった。しかし、なかなか標高が上がらないのと、最後に400mの急登があるので体力的に堪えるのは確かだ。
  • 九折越からの登山道と合流するまでは脇道も無くコースは明瞭である。尾根に出てからも分岐点にはしっかりとした道標が設置されているので迷う心配は無いであろう。
  • 水はトンネルから宇目側に1k程降った広場で得られる。また、その途中の道路脇にも沢からホースを引いた水場がある。
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