ほっつき歩記山記録 (九州脊梁山地)No.6 烏帽子岳・五勇山
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登山日 : 2004年4月7日
コース : 烏帽子岳登山口→椎葉越→分岐→烏帽子岳→分岐→五勇山→分岐→椎葉越→烏帽子岳登山口
登山口 : 峰越峠烏帽子岳登山口
烏帽子岳の登山口が椎葉〜五家荘線の県境峠(通称峰越峠)に新設された。

所要時間: 約5時間30分(休憩は含まず)

(注)この鳥瞰図は「国土地理院のウォッちずで提供されている2万5千分の1地形図」を使用してカシミール3Dで作成したものです。

登山口から椎葉越まで  写真
 昨年、「五勇橋から烏帽子岳−五勇山−国見岳周回」「霧立越を扇山まで往復」「向坂山から三方山往復」「椎矢峠から国見岳往復」を歩いた。その後、地図をながめていて烏帽子岳から白鳥山方面へと延びる稜線が気になっていた。この稜線上を烏帽子岳まで歩くコースとしては、椎葉〜五家荘線の峰越峠から五家荘側へ1K程下ったところから「椎葉越」へ登り、烏帽子岳まで歩くコースがガイドブックなどで紹介されている。これだと、峠から「椎葉越」までの間があいてしまう。峠から「椎葉越」までなんとか歩けないかと思い、峠に行ってみると、なんと、「烏帽子岳登山口」の標柱が立っていた。峠には駐車場やトイレもありこちらのほうが便利である。また、国見岳、五勇山、烏帽子岳、白鳥山とつながる脊梁山地の稜線上にありこれらのルートをつなぐのにも都合が良い。

 前日の宿泊地の御池休憩広場から峰越峠にやってくると五家荘側はガスっていた。登山道は両側をスズタケに挟まれているが、歩けるだけの幅は刈られてある。脊梁山地の一角だけあってすぐにブナの木も見られる。P1532を越え、登山道脇に巨岩が現れるとやがて「椎葉越」に到着する。

 「椎葉越」には立派な道標が設置されている。昨年、高岳から国見岳まで歩いたときに見かけた標識と同じものだ。向こうの方から通しで整備しているのであろう。「シャクナゲ群生地」峰越峠(約20分)、烏帽子岳(約90分)、五勇山(約140分)、泉村登山口へ(約20分)の表記がある。「椎葉越」の名はどこにもない。泉村登山口というのが従来の烏帽子岳登山口であろう。椎葉側へは道が付いているようだが現在通行可能かどうかは分からない。この道の入口には2本の杉の木が門柱のように立っている。白鳥山のウケドノ谷にも同じような杉の木があるそうだから、昔の人たちが目印に植えたものであろう。


椎葉越から烏帽子岳まで     写真
 「椎葉越」を過ぎるとブナの巨木も見られるようになる。この辺りのブナは枝を空いっぱいにクネクネと広げ、まるでメデューサの髪の様である。途中、左(西)へ踏み跡があった。位置的に見て泉村登山口へのショートカットかもしれない。

 P1548の肩に当たるところは南から東にかけての展望が良い。また、P1548の北の降りに差し掛かるとマンサクの黄色い花が咲いていた。P1617を過ぎ、最後の急登を上り少し降ると烏帽子岳・五勇山の縦走路にでる。この辺り一帯はシャクナゲの群生地になっている。まずは、左の烏帽子岳へと向かう。登山道の両側はシャクナゲの木で埋まっている。稜線上に出ると今度はドウダンツツジの枝が両側から腕を引っかいてくる。見覚えのある光景である。前回来た時は可憐な花が沢山付いていた。

 縦走路へ出てから約7分で烏帽子岳山頂に到着。山頂は木立に囲まれて狭いが、南側に展望の利く岩場がある。烏帽子岳から峰越峠へ続く尾根と時雨岳から白鳥山、上福根山へと続く山並みが一望できる。


烏帽子岳から五勇山へ   写真
 烏帽子岳を後にして五勇山へと向かう。峰越峠分岐まで戻りそのまま縦走路を直進する。登山道が南東へ向きを変え、降りになるところにユニークな木がある。根は岩を抱き込み、太い幹はゴツゴツとして上のほうで急激に細くなっている。途中から大きな枝が一本突き出している。ここは休憩に向いているところで、今日は帰りにここで昼食にした。

 降りきった辺りに展望の利く場所がある。また、この先にも「展望岩」の表示がある岩場がある。「展望岩」から一旦くだりP1654を越えてひと登りで五勇山に到着する。五勇山の山頂は最高点より少し南東にある。木に囲まれた円形の広場であまり山頂の雰囲気はないが、南側に岩場があり、西の烏帽子岳方面から南側の展望が得られる。国見岳への縦走路は、山頂から烏帽子岳の方へ少し戻ったところから北へ延びている。

 五勇山の東に三角点ピークがあるので行ってみることにしたが、途中で登山道が降りだしたのであきらめて引き返してきた。後で地図を見るとすぐ近くであった。残念!!


五勇山から峰越峠まで   写真
 五勇山から引き返し、ユニークな木があるところで昼食を取って帰途に着いた。念願の峰越峠・烏帽子岳間を歩き、これで扇山−向坂山−三方山−高岳−国見岳−五勇山−烏帽子岳−峰越峠とつながった。平日ということもあってか、誰にも会わない静かな山行であった。

 今日も御池休憩広場の駐車場で車中泊し、明日は時雨岳から白鳥山を周回する。


その他
  • 今回は、椎葉〜五家荘線の峰越峠から椎葉側へ3K程下った所にある御池休憩広場で車中泊した。ここは、御池、白鳥山への登山口になっていて、東屋があり、駐車場も設けられている。また、簡易トイレも設置されている。ただ、登山口に水場が作られているのだが、残念なことに水は出ていない。この水場へは御池へ登る途中にある水場から延々とホースがくだってきているが、上の水場が壊れていて水が溜まらないようだ。
    また、ここからさらに1K程椎葉側へ降った所に時雨岳の登山口がある。時雨岳、白鳥山を周回するのにも便利である。
  • 峰越峠に烏帽子岳登山口が作られたことで、駐車場やトイレが便利になった反面、従来の登山口からの道が廃れてしまうかもしれないという心配がある。かつて、樅木と椎葉をつないでいた歴史的な道の一部なので何とか踏み跡だけでも残しておきたいものだ。
  • 帰りがけに、峰越峠から白鳥山への道がついていないかちょっと覗いてみた。烏帽子登山口の反対側にテープが付いていたので期待したが、道は峠の東側のP1515の手前の展望が良いところまでで終わっているようだ。いつか、この峠から白鳥山まで行ってみたいと思う。
  • 所要時間は休憩時間を除いた実質歩行時間であるが、「年齢48歳、最近膝の調子が悪く、登りも降りも大して時間が変わらないような状況」なので参考程度にしていただきたい。
  • 椎葉や五家荘の道は狭くてカーブが多いので安全運転を心がけてほしい。ライトの点灯は常識である!!

    最後にこのコースのスズタケを刈り、整備してくださった方々に感謝!!
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