ほっつき歩記山記録 (九州脊梁山地)No.5 霧立越
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登山日 : 2003年6月3日、4日(山中一泊二日)
コース : 一日目
 カシバル峠→ゴボウ畠→杉越→向坂山→杉越→白岩→水呑の頭→灰木の頭→馬つなぎ場→山小屋→扇山→山小屋(泊)

二日目
 山小屋→馬つなぎ場→灰木の頭→白岩→杉越→ゴボウ畠→カシバル峠
登山口 : ゴボウ畠登山口
 五ヶ瀬ハイランドスキー場のパーキングセンターからスキー場方面へ林道を1K程入った所にある。向坂山、霧立越の登山口である。

所要時間: (往)約6時間
(復)約3時間30分 (休憩は含まず。)
   ※往きは向坂山、水呑の頭、扇山のピストンが含まれる。


(注)この鳥瞰図は「国土地理院のウォッちずで提供されている2万5千分の1地形図」を使用してカシミール3Dで作成したものです。

カシバル峠から向坂山  写真
 前日はカシバル峠の駐車場で車中泊した。夜は風が強く、天気が心配だったが、良く晴れ上がった。
午前5時23分、カシバル峠を出発。白岩林道を登山口のゴボウ畠へ向かう。久しぶりに背負うザックが重い。約20分でゴボウ畠に着く。杉越までは道がよく、何とか行けそうな雰囲気になってきた。

 杉越で登山届けに記帳して向坂山を往復する。空身なので楽勝である。向坂山への登山道は所々倒木があるが、ブナをはじめとする広葉樹の大木があり、近くにスキー場があるとは思えない雰囲気のいい道である。 向坂山の山頂は狭く、て木に囲まれていて展望はない。正面に三方山(5.6Km)、椎矢峠(6.7Km)への道が、右手へスキー場への道が降っている。


向坂山から水呑  写真
 杉越へ戻り、白岩山へ向かう。道はほとんど平坦でピークを巻き、鞍部だけ尾根道となる。スズタケは刈られており快適な道だが、なんだか物足りない。一箇所巨木があり、やっと山らしくなってきた。

 白岩山は従走路の脇にある石灰岩の小岩峰である。ガイド本などではここを白岩、この先の水呑の頭を白岩山と記してある。 この山行記録では地元の呼び名に従うことにする。白岩山からは西のほぼ正面に国見岳が見える。その他にも向霧立の山々が一望できる。 遠くのほうは霞んでいたが、国見岳だけはしっかりと確認できた。

 従走路へ戻り、白岩山の左を巻いていく。この辺りだけは石がゴロゴロしている。15分ほどで水呑の頭への登り口が左手に現れる。 山頂まで5分ほどである。水呑の頭はわずかに南東方面の展望が得られるだけである。山頂から反対側へまっすぐ降ると石楠花の群落地があるらしい。水呑の頭の登り口から少し行くと右側へ水場の道標がある。この水場が水呑の名の由来らしい。帰りによってみたが、まだ水量は十分であった。


水呑から馬つなぎ場  写真
 途中で尾前への分岐がスズタケの中へ降る。やがて、登山道が尾根の左から右へ乗り越す辺りで休憩していると、右上へ道がついており、赤いテープが見える。登ってみると岩峰になっていて、向霧立山系の展望がよい。崖の下には深い谷が見える。つつじがきれいに咲いている。当初予想していた地点とは食い違っているがここが「灰木の頭」らしい。この岸壁には岩茸がある。帰りに少しとって帰った。

 灰木の頭から15分程で、この従走路でもっとも休憩に適している広い尾根に着く。「馬つなぎ場」である。昔、ここで馬を休めたらしく、馬に飲ませるために雨水を溜めた窪地の跡や、建物があったらしい石垣の名残りがある。木立の間にカヤらしい草も見られた。

しばらく辺りを散策してから出発する。


馬つなぎ場から扇山  写真
 馬つなぎ場辺りは霧立越の最低鞍部にあたりここから扇山小屋までは登りが続く。景色は代わり映えせず一番きついところである。P1535の近くで一息入れる。途中平家ブナを過ぎ、伐採地跡の展望がきく場所を過ぎると扇山山小屋に到着する。さすがにバテタ・・・

 扇山山小屋は予想していたよりもずっときれいな建物である。表のドアは鍵がかかっており、一瞬あせったが、ドアの脇に鍵がぶら下がっていた。中もきれいに掃除が行き届いており、囲炉裏と二箇所の寝床がある。広いほうの奥に寝床を確保して昼食を取る。今日は私一人なのだろうか・・・

 かなり疲れていたが、今日のうちに扇山の山頂へ登っておこうと思い、小屋の横の登山道を登って行く。扇山への道は途中に岩場やドウダンツツジがあって気分よく歩ける。途中で高年の夫婦が現れ、小屋の方へ降って行った。

 扇山の山頂は展望がよく、今回一番の山頂である。山頂からまっすぐ内の八重への登山道が降っている。さっきの夫婦はこちらから登って来たらしい。山頂で記念撮影をして山小屋へ降る。山小屋の少し先に水場があり、沢から流れる水と、それを溜めたタンクがある。今日は沢の水を使う。
小屋のそばにホウノ木があり、白い花が咲いていた。大きなつぼみもいくつかあるのでこれからまだ花が開くのであろう。ホウノ木の花は実にいい匂いがする。

 明るいうちに夕食を済ませ、午後7時30分就寝。日が暮れると同時に何かが外の壁を走り回っている。ねずみか、リスかモモンガか・・・・
誰も来ないことを祈ろう・・・・・


扇山山小屋からカシバル峠へ   写真
 午前4時30分、起床。曇り気味の天気である。遠方はガスで霞んでいる。もう一度扇山の山頂へ登るか迷いながら、餅入りラーメンを食べる。

 午前6時20分、結局、山頂へは登らずに扇山山小屋を出発。昨日来た道を引き返す。途中、平家ブナ、伐採地、馬つなぎ場と写真を撮りながら進んでいく。荷物が軽くなったのか昨日よりは楽である。灰木の頭に登り、岸壁で岩茸を探す。絶壁側に岩茸が見つかった。記念に少しいただいていく。

 灰木の頭を過ぎると水呑まで登りが続く。息を切らしながらなんとか水呑にたどり着く。昨日は寄らなかった水場を覗いてみた。水場は斜面のガレ場から染み出た水をパイプで集めている。量的には足りていたが、小さなごみが混じっている。

 昨日は巻いてきた白岩山を今日は反対側から直登してみる。今回の山行で山頂にザックを運び上げるのは初めてだ。白岩の反対側はかすかな踏み跡しかなく、しかも途中から岩場を登ることになってしまった。しかし、距離的に短いので何とかザックを背負ったままで山頂に着く。「やまめの里」のHPのガイドに谷底に鹿のコロニーがあると書いてあったので、目を凝らすがどこがそれなのか判別がつかない。今度は双眼鏡を持ってこよう。谷底の一角に狭い空き地のようなところがあり、妙に気になる。白岩山の入口の道標が変な方向を向いていたので正しく直しておいた。

 杉越、ゴボウ畠と過ぎカシバル峠に着いたのは午前11時少し前であった。思ったより早く着いた。帰りはR265を高森、一宮方面へ帰る。途中、蘇陽町の「そよ風浴場」で風呂に入って、椎茸ときくらげを買って帰る。 また、月廻り公園で根子岳、高岳の写真を撮り、らくだ山公園を散策した。


その他
  • 以前から「霧立越」という名前に惹かれて、このコースを歩いて見たいと思っていた。 また、大好きな国見岳を遠くから眺めて見たいと思い今回の山行を計画した。 山小屋泊まりの山中一泊にするか、強行軍で1日で扇山まで往復するか迷ったが、膝の状態を考えて、今回は扇山山小屋に1泊することにした。
  • 扇山の山小屋はきれいであった。久々に山の中で寝たが、一人では多少怖かった。入口に鍵が下がっているので、出るときは鍵を忘れずに!!
  • 所要時間は休憩時間を除いた実質歩行時間であるが、「年齢48歳、最近膝の調子が悪く、登りも降りも大して時間が変わらないような状況」なので参考程度にしていただきたい。
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