ほっつき歩記山記録 (九州脊梁山地)No.14 国見岳
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(杉の木谷・広河原コース周回)
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登山日 : 2005年11月20日
コース : 広河原登山口→杉の木谷登山口→国見岳→広河原登山口
登山口 : 広河原登山口
 内大臣橋から内大臣林道を約14.5km行った所にある。登山口には標識が立ててあり、車を数台停められるスペースもある。
杉の木谷登山口
 広河原登山口からさらに約1.4km先へ進んだ所で、橋の手前に標識が有る。車は橋の先の路肩に数台停められる。
※2007年5月6日現在、内大臣林道は杉ノ木谷登山口のすぐ先で通行止めになっています。広河原登山口、杉ノ木谷登山口までは車で入ることが出来ます。
所要時間: 約4時間30分(休憩は含まず。)

(注)この鳥瞰図は「国土地理院のウォッちずで提供されている2万5千分の1地形図」を使用してカシミール3Dで作成したものです。

 内大臣林道から国見岳への登山口は広河原登山口と杉の木谷登山口がある。かつては広河原登山口からの広河原コースがメインであったが、最近は杉の木谷登山口からの杉の木谷コースが良く登られている。内大臣林道を内大臣橋から約12km行った辺りで内大臣川は林道と同じくらいの高さになり川幅も広くなる。この辺りが広河原と呼ばれる所で、かつてはキャンプ地に適した場所であったが、今は水害とその復旧工事の影響で荒れてしまっている。広河原からさらに2.5km程行った所に広河原登山口がある。林道の右側に登山口の標識と登山届けの箱が設置してある。少し先の左手に駐車スペースがある。

広河原登山道からさらに1.4km程進んだ橋の手前に杉の木谷登山口があり、「国見岳登山道入口(杉の木谷コース)」と書いた標識が立っている。以前はここから登り始めたが、現在はこの標識より5m程戻ったところから斜面を斜めに登って行く。登り口には標識と登山届けの箱が立てかけてある。

ここでは杉の木谷コースを登り、広河原コースを降る周回コースを紹介する。

杉の木谷登山口から国見岳へ  写真
 広河原登山口に車を停め、林道を歩いて杉の木谷登山口へ向かう。鳥のさえずりを聞きながら歩いていると、時折、鹿を見かけることもあり、早朝の林道歩きは苦にならない。約30分で杉の木谷登山口に着く。

橋の5m程手前から右側の斜面を斜めに上って行く踏み跡へ入る。100m程行った辺りで標識に従い右の林の中へ登って行く。植林帯の急登をジグザグに登って行くと20分程で広い道に出る。これは旧林道で今は廃道になっている。登山道はこの林道跡を南西へ辿り、終点から左の尾根に取り付く。林道は所々崩れているが道幅は広く快適に歩ける。10分少々で林道は終点となり、ここから左の林の中へ登って行く。初めの方は人工林と自然林が入り混じっているが、そのうちにブナの大木なども見られるようになり、苔むした倒木が横たわった広い斜面を登って行く。登山道脇のスズタケは鹿の害なのかすっかり枯れてしまっている。
稜線が近付いてくるとブナの木が増えてスズタケも葉をつけている。スズタケの葉が濃くなった頃、「国見岳山頂まで1km」の標識のところで椎矢峠からの登山道に合流する。旧林道終点から約50分かかった。

合流点には新しい道標があり、左へ「椎矢峠(約140分)、高岳(約120分)」の表示が、右へは「国見岳(約40分)、五勇山(約110分)」の表示がある。以前、椎矢峠から国見岳山頂まで往復したことがあるが、このコースには高岳山頂、展望岩や山池湿原と名付けられた場所などがある。

椎矢峠からのコースに合流したら右へ向かう。ここからは脊梁の山らしい美しい自然林を眺めながら歩いて行く。20分程行った左から尾根が合流する辺りで門割林道から登ってきた長谷コースが合流する。さらに1、2分行ったところには「力水」と名付けられた水場がある。

力水を過ぎて石楠花の木が増えてくると右から平家山や広河原方面からの登山道が合流する。この辺り一帯は石楠花の群落地になっている。石楠花の林を抜けると頭上が開け目の前に国見岳山頂のシンボルである祠が見えてくる。最後に岩場を登ると国見岳山頂に到着だ。

国見岳山頂は狭いが明るい開けた山頂である。山頂の東側には小さな祠が祭られている。また、西側には露岩があって注連縄がかけてある。

西側の木が高くなっていて少し遮られるが、北、南、東の展望は抜群である。遠くは阿蘇や祖母山、霧島の山々なども見える。東側には谷を隔てて霧立越の山々が一望できる。天気さえよければ本当に気持ちの良い山頂である。国見岳山頂からは南方へ降る道がついているが、これは五勇山、烏帽子岳方面への縦走路で山頂直下で樅木の五勇谷橋へ降る登山道が分岐している。最近は内大臣林道が通行止めになっているので樅木方面から登る人が多いようだ。


国見岳から広河原登山口へ   写真
 山頂から少し降ったところで左へ分岐する道へ入る。しばらくは杉の木谷方面からの登山道と尾根を挟んで反対側を平行して進む。辺りには疎林が広がり、たまに鹿が遊んでいるのを見かけることがある。やがて登山道は北西へ向かう尾根を辿るようになり、スズタケが茂ってくる。イチイの巨木を過ぎると10分程で平家山方面へ向かう縦走路から分かれて右の広河原コースへ入る。登山道の左脇に小さな道標があるので見逃さないように注意しよう。

広河原コースは、最初、尾根を巻き、小谷を渡って北へ向かって緩やかに降って行く。小谷はどれも荒れていて、登り降りは斜面に付けられた道が崩れやすいので注意が必要だ。これらの小谷のどれかには天然記念物のベッコウサンショウウオが生息しているそうだが今までに見かけたことは無い。しかし、こうも荒れてしまっては今もいるのかどうか。。。

いくつもの小谷を渡って、最後は北東へ延びる尾根を降って行く。笹が茂った箇所を抜けると後は人工林の中を一気に降って行く。途中、左側が崩壊しているところと1070m付近の尾根上から展望が得られる。
国見岳山頂から約2時間で広河原登山口に降り着く。


その他
  • 杉の木谷コースも広河原コースも国見岳の登山コースとしては最もポピュラーなコースであるが、水害で内大臣林道が崩壊し、復旧工事のために通行止めとなって登山口まで車で入ることが出来ない。
  • 時間に余裕があれば小国見岳や山池湿原まで足を延ばすのも良いだろう。 → オプションコース
  • 内大臣林道は2005年11月20日現在、小松神社入口の先の西内谷林道が分岐するところで通行止めになっている。
  • 2005年11月20日に登ったときは広河原登山口から杉の木谷登山口へ向かう林道が杉の木谷登山口手前10分程の所で崩壊していた。
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