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雪の三郡山地’14(2014年2月19日) → 写真集


 先日(2月16日)三郡山へ登り宝満山まで周回してきた。その時は、欅谷の大滝から尾根を辿って天の泉あたりで縦走路に合流するルートを登った。大滝の凍結具合はいまいちであったが、尾根には結構雪が積もっていてそれなりに面白い山歩きが出来た。昨日辺りから、また、山が白くなっている。この冬最後の雪山歩きを期待して、早朝、昭和の森へ向かう。今回は、難所ヶ滝経由で三郡山から砥石山まで周回する予定だ。


登山コース

昭和の森(7:10) − (8:40)難所ヶ滝(8:50) − (10:10)頭巾山(10:15) − (11:00)三郡山 −(13:00)展望岩(昼飯休憩)(13:30) − (14:35)前砥石山(14:45) − (15:35)砥石山 − (16:25)宇美林道14支線 − (17:20)昭和の森

MAP

難所ヶ滝経由で三郡山へ
昭和の森 → 難所ヶ滝 → (難所ヶ滝コース) → 縦走路 → 頭巾山 → 三郡山

 道路の積雪を心配していたが、特に問題なくバンガローの駐車場まで行くことができた。時間が早いからか、それとも平日だからか、ここの駐車場に停めてある車は1台だけで、夫婦らしい二人組が登る準備をしている。私も準備を整えて彼らより先に出発する。最近は写真を撮りながらゆっくり登るので、おそらく、途中で追い抜かれるだろう。今日は難所ヶ滝を目指すので草ヶ谷ダムの湖畔の林道(林道一本松支線)を通って河原谷へ向かう。

河原谷コースの最初の方はほとんど雪がなくて宝満山登山道分岐あたりでは砂糖をまぶした程度であった。沢を渡ってからは次第に積雪量が増えてきたのでチェーンスパイクを着ける。寒いと思って着込んできたら結構汗をかいてしまった。衣服調整をしながら小つらら前に到着。小つららは雪をかぶった木の枝が邪魔をしてよく見えないが、氷の付き具合はよくないようだ。この分では大つららも期待薄か。。。

難所ヶ滝分岐を左へ入ると看板の所でまた道が分かれていて、左が登り、右が降り専用になっている。登りの途中で左へ本物の難所ヶ滝への道が分岐しているのだが踏み跡は雪に隠れてしまっている。立ち寄ろうか迷ったが、雪で垂れ下がった枝が邪魔しているのが見えたので、今日はパスして大つららの方へ登る。さっき分岐した降り専用の道が右から合流すると目の前に難所ヶ滝の大つららが現れる。氷の付き具合はあまりいい状態ではなく、左上の方に少しだけ氷のカーテンが見えている。氷が少ないのを隠すように雪で白くなっているが、難所ヶ滝の大つららはまだまだこんなものではない。岸壁の下に落ちている大きな氷の塊は、凍ったつららが日中気温が上がると融けて崩落したものだ。よく岸壁の下で記念撮影しているのを見かけるが、気温が上がってきたら岸壁の下に近づいてはいけない。後続の人たちが登ってきたので何枚か写真を撮って先へ進む。今日はこのまま難所ヶ滝コースを登り詰めて縦走路へ出ることにする。

登山道は谷の左岸に付けられている。この谷の下流に本物の難所ヶ滝があるのだがそのことはあまり知られていないようだ。いつもは悪路の谷沿いの道も今は雪の下に隠れて歩きやすい。しかし、雪は次第に深くなり、雪の重みで垂れ下がった枝や倒木が邪魔をする。谷の両側の林に陽が射して、一面覆い尽くした雪の上にさまざまな模様を描いている。最後にロープの急坂を登って尾根に出た途端、反対側から吹いてくる風がとても冷たい。さっき脱いだジャケットをまた着込んでレインウェアーのフードをかぶる。ここからはストックを使うことにして、三脚に付けて持ち歩いていたカメラをザックへ仕舞い、三脚をザックに取り付けていると、後から登ってきた2組に追い抜かれてしまった。

雪の上についた先行者の足跡を辿って縦走路へ向かって出発する。縦走路までの尾根は緩く広がっていて、林の中は雪で埋め尽くされて綺麗だ。縦走路へ出ると分岐の標識の横に大きな雪だるまがふたつ並んでいる。そのひとつはなぜか首に水筒をかけている。縦走路には数人の足跡が付いているだけで、まだ踏み固められてはいない。昨年末から雪があるときに3回登っているが、3回とも出発時間が遅かったので登山道の雪は踏み固められていて面白みに欠けた。しかし、今日は充分に満足できそうだ。雪の深さは浅い所でくるぶし辺りまで、深い所だとふくらはぎ辺りまで埋まる。鞍部の痩せ尾根など風の通り道になっているところは浅く締まっていて、斜面になると深くなる。道がえぐれているところでは雪庇のように張り出しているところもあり、土止めの階段は埋もれてしまっている。頭巾山が近づくと木の枝に出来た霧氷も次第に厚みを増してくる。

昨年、九州自然歩道の標識や案内板が新しくなって頭巾山山頂への分岐の標識には「頭巾山城跡」の表示が追加されている。以前から感じていたのだが、確かにこのあたりの地形には人工的に弄ったようなところが見受けられ、山頂手前には礎石だと言われている石もある。頭巾山山頂へ向かう道には人の足跡がない。今日このコースを通った人はまだいないようだ。平坦な林を横切って一旦鞍部へ降り、登りあげた所が頭巾山山頂だ。山頂付近の雪はそれほど深くないが、辺りの木には霧氷が沢山ついている。古い山頂標識に取り付けられた温度計はマイナス5度辺りを示している。山頂の少し先から砥石山方面の山並が樹の間越しに見えているが、前砥石山の右奥に雪で白くなった山が見える。方角的には菅岳のようだ。猫峠付近もかなり降ったのだろう。

縦走路へ引き返して三郡山山頂へ向かう。頭巾山分岐から三郡山方面へ少し降ったところは狭い鞍部になっていて、両側へ谷が降っている。ここには九州自然歩道の標柱が立っているが、下の方の「環境省・福岡県」の文字は雪に埋もれてしまっている。左側の谷は下流で欅谷Bコースの登山道を横切って欅谷に合流する。登山道を横切る少し手前で三郡山方面から降ってきた谷と合流していて、その谷の合流地点には滝(勝手に欅谷の大滝と呼んでいる)が立ちはだかっている。滝の下が倒木などで荒れているのが残念だが結構迫力のある岸壁を持っている滝で、冬場は凍結して上部に分厚い氷のカーテンができることがある。16日にはその滝の近くから尾根を辿って天の泉付近の縦走路へ出たが、急斜面のラッセルは結構楽しかった。

林の中へ入って写真を撮ったりしながら歩いていると、時々、登山者が追い越して行く。皆、難所ヶ滝の大つららや雪の山歩きを期待して登ってきたのだろう、ちゃんとした冬山の装備で歩いている。天の泉の水場は雪に埋もれてしまっているようだ。天の泉から急登を2回繰り返すと登山道の左側にベンチがあり、九州自然歩道の新しい案内板が立っている。そのすぐ先で航空監視レーダー局の建物の手前を右から回り込んで舗装された車道に出る。この道路は航空監視レーダー局の専用道路で一般車は通行できない。車道は除雪してあるので、チェーンスパイクを傷めないようになるべく雪が残っているところを選んで歩く。最後は金網に雪がびっしりと詰まったフェンスの横を注意しながら回り込んで山頂へと登って行く。

三郡山山頂の標柱が立っている露岩はすっかり雪に覆われて小さな雪庇ができている。赤い字で書かれた山頂標識もすっかり雪に埋もれてしまっている。16日に来た時よりも積雪は多いようだ。その時は休日のお昼時だったので登山者が15、6人いて、思い思いに食事をしたり休憩したりしていたが、今日は最後に追い抜かれた登山者がひとり居るだけだ。山頂付近に立っているテレビ局のアンテナ群に大きなエビのしっぽが出来ているのが見える。日中、気温が上がるとこのエビのしっぽが崩落してすごい音を立てる。アンテナの下には近づかないほうがよい。

(写真:三郡山山頂への最後の登り)


三郡山から砥石山へ
三郡山 → 欅谷Bコース分岐 → 展望岩 → 欅谷Aコース分岐 → 内ヶ畑コース分岐 → 前砥石山 → 砥石山

 時刻は11時を回ったところ。予定通り砥石山を目指すことにして登って来た方とは反対側へ降って行く。それにしてもアンテナ群にできたエビのしっぽが凄い。「このアンテナはこういうものができることを想定して作ってあるのだろうか?」などと余計な心配をしながら欅谷Bコース分岐へ向かって降って行く。途中、反射板の辺りで木の枝を避けようと思って左側へ回り込んだら太ももまですっぽりと埋まってしまった。登山道より少し低くなっていて夏場だとススキが生えている所だ。ストックを突きさすとグリップのすぐ下まで埋まってしまう。ストックの長さは110cmに設定してあるので、もし地面まで届いているとすると90cm近く積もっていることになる。下の方が凍っているとそれ以上になるだろう。なんとか登山道へ戻ると下の方が締まっているからか足首ぐらいまでしか埋まらなくなる。安易に迂回すると大変なことになりそうだ。しかし、雪が積もって垂れ下がった木の枝を突破するのは勇気がいる。

欅谷Bコース分岐から先は一人分の足跡が付いている。途中で内ヶ畑コースから登ってきた人とすれ違ったので、その人の足跡だろう。登山道は雪が深くて歩けない所があり林の中を迂回しながら登って来たそうで、久しぶりにラッセルしたと話しておれられた。とにかく大変だったそうだ。期待と不安が入り混じった気持ちで砥石山へ向かって出発する。

これから進む縦走路の景色を眺めていると頭上の木の枝がやけに近く感じる。おそらく、雪が積もった分木の枝が近くなっているのだろう。周辺の木々はほとんどが落葉樹で、今の時期は葉を落としている。雪の重みで大きくたわむということはないが、それでも登山道の上に少し傾いているように見える。突然、登山道から足跡が消えたので辺りを見回すと、林の中を迂回したように足跡が付いている。常緑樹の枝が登山道を塞いでいるところや、雪が盛り上がっているところを避けて歩いて来たようだ。登山道脇に大きく枝を広げたブナの巨木があるが、そのあたりでも足跡が登山道からそれている。登山道は尾根から右へ降ってブナの横の斜面を横切って行くのだが、足跡は右からは登って来ないで真っすぐ尾根の方から歩いてきている。どうやら、斜面の途中から尾根へ上ったようだ。夏場だったら決してやらないのだろうが、雪が積もっているので出来てしまうことだ。

雪の深さは次第に深くなり、ふくらはぎぐらいまで埋まる所がある。風の通り道になっている所は窪んでいるがその間が高く盛り上がっている。それを避けずに強引に突破して行くと太ももぐらいまで埋まってしまう。これが登りだったらうんざりして迂回してしまうだろうが、こちら側からは降りになるのでそれほど苦にはならない。むしろ盛り上がった雪を突っ切って行くのは楽しいくらいだ。しかし、体力は確実に奪われていくようで、雪から足を引き抜くときに後ろへ足を蹴りあげるので太ももの裏側が攣りそうになる。

雪の深さは場所によってかなり違う。斜面の向いている方角や風の通り道になっているかどうか、それに周辺の木の種類によっても違うように感じる。また、日中の陽の当たり具合も関係しているのだろう、下の方が締まっていて実際は深くてもそれほど足が埋まらない所もある。雪山経験が豊富な人は雪面を見ながらうまくルートを読めるのだろうが、あいにく、雪山歩きの経験はそれほど多くない。しかし、この山域の登山道は大体把握できているので、多少強引に進んでも大丈夫だろう。P793辺りは雪の吹き溜まりができて盛り上がっているところがある。このあたりは尾根のすぐ左側を横切って行くのだが、登山道の微かな窪みに溜まった落ち葉がルートを示してくれる。

どのあたりだったか、途中で、ワカンを履いた登山者とすれ違った。三郡山地でワカンを履いている人を見かけるとは思わなかったが、確かにこの積雪ではワカンを使った方がよさそうだ。なんでも、先週の金曜日(14日)に若杉山から歩いてきたら、途中、雪が深くて胸まで沈み込む所があったらしく、今日はワカンを持ってきたそうだ。今日は内ヶ畑コースから登って前砥石山をピストンしてから三郡山方面へ向かっているらしい。前砥石山辺りはかなり雪が深いとのことだった。

今日の昼飯休憩は欅谷Aコース分岐の手前の露岩(展望岩と呼んでいる)の所にした。広い尾根の登山道脇に枝を広げて立っているブナを過ぎ、小河内への分岐を確認して登りあげた小ピークが展望岩だ。岩の上にはあまり積もっていなくて岩肌が少し覗いている。岩の横の奥の方が雪で埋まっているのに何か違和感を感じる。確か、あそこは下へ落ちているはずだと思って足で雪を崩すと案の定ごっそりと落ちていった。危ないところだ。岩の上からは三郡山から宝満山までの山並が見える。いつもは昼飯休憩に1時間ぐらいかけているが、今日はパンとコーヒーと食後のリンゴで簡単に済ませて先を急ぐ。

展望岩から降り、もうひと尾根越えると欅谷Aコースの分岐がある。欅谷Aコースは今日は誰も歩いていないようで足跡が付いていない。そこから少し進んだところが内ヶ畑コースの分岐で、こちらは今日すれ違った登山者が二人登ってきているので踏み跡が付いている。ここには登山道脇に小さなベンチがふたつあるのだが雪に埋もれている。でも、そのうちの一つが雪の下にうっすらと見えるので、それほど深くはないようである。ここから砥石山方面へも踏み跡が付いている。ワカンを履いた登山者のものだがピストンしているので複数の人が歩いたように見える。

P782の露岩のあるピークには「782m」の標識が付けてあるので現在地を確認できる。ここからは割と平坦な尾根を時折降りながら進んで行く。おそらく木が邪魔をしているところは雪が残って盛り上がっているのであろう、風が通った跡は登山道を横切って深い溝になっている。内住峡への分岐の標識はちょうど溝のところにあるので確認することができた。辺りの木の枝にはまるで白い刷毛のように霧氷が綺麗に出来ている。日当たりが良い所では雪の表面が溶けて水分が多くなってくる。天気が良いので歩いていて気分がいいが、とにかく時間がかかる。そろそろ下山の時間を気にしなければいけない。

前砥石山への登りは登山道が深く窪んだ所があるので歩く場所を選ばなければならない。なぜか、この登りはいつもより長く感じた。いつもと違った感じで、ようやく前砥石山の山頂にたどり着く。山頂はすっぽりと雪に覆われているが、浅いのか深いのか判断がつかない。ワカンの跡を辿って右から回り込むように山頂標識の辺りへ出る。山頂標識が立っている辺りはあまり積もっていないが、反対側の開けた方はかなり深く積もっていて、雪庇のようなものができている。砥石山方面への降り口も深い雪に覆われていて、そちら側には全く足跡が付いていない。

前砥石山山頂から砥石山へ向かう降り口付近はかなり深くなっていていきなりお尻辺りまで埋まってしまった。ここからは一旦狭い鞍部へ降って、その先には急登が待っている。一瞬不安がよぎったが、林の中へ入ると少し浅くなり、快適に進むことができた。なんとか鞍部まで降り、そのまま登りにとりかかる。砥石山への登りは2段階に分かれていて途中に短い平坦な所がある。まずは、そこまでがんばることにして目の前に立ちはだかる雪の斜面を登って行く。斜面には大きな段差ができているところが何箇所かあってそこを乗り越えるのにかなりの体力を使う。膝で雪を崩して固めては足場を作り少しずつ前へ進む。傾斜が急な所はストックを2本横に束ね雪に押し込んでは体を引き上げて行く。傾斜があるところではこれが結構有効である。いつもと違って2段目の急登よりも1段目の急登の方が時間がかかってしまった。最初の方が雪の段差が大きかったのだ。急登の終わりの丸みが見えた時にはホッとした。

急登を終えて緩やかに登って行くと砥石山の山頂に到着する。途中の登山道には落ちた霧氷だろうか、削ったような氷の塊がたくさん落ちていた。砥石山山頂は雪の上にまだ青い落ち葉がパラパラと散らばっている。

(写真:表:雪の縦走路 裏:前砥石山山頂)


砥石山から宇美林道経由で下山
砥石山山頂 → (砥石山直登コース) → 砥石山直登コース登山口 → (宇美林道14支線) → 昭和の森

 時刻は15時45分。陽が永くなったとはいえ、この時期に山の上にいる時間ではない。急いで下山しよう。ここからは砥石山直登コースを宇美林道14支線へ降り、林道を歩いて昭和の森へ降る。山頂から、一旦、西側へ降ってからすぐに左へ折れて山頂を巻くように斜面を横切る。ロープに沿って降り、谷の上部を横切ってから少し登ると、これから降る尾根を越え、その尾根の左斜面をトラバース気味に降って行く。登山道は若干窪んでいるところもあるが、雪に隠れて全く分からない所もある。所々目印のテープが付いているのでそれを目安にして降って行く。途中に、一箇所、登山道の左下に崩壊地があって、そこからは三郡山の山頂を望むことができる。

雪は歩行を妨げる程の深さはないが、それでも、時折、段差があるところなどではズボッといく。林の中の記憶にある岩を幾つか確認しながら、手入れされた人工林の中へと降って行く。宇美林道が近づくと登山道の左側に伐採作業の為に作られた作業道が現れる。この作業道を辿っても宇美林道へ出ることができるが、習性であろうか、いつも最後まで登山道を歩いてしまう。

宇美林道は雪に覆われているが靴が隠れるほどには積もっていない。今屋敷コースの降り口がある峠辺りはすっかり融けて地面が見えている。峠から少し降ったあたりで高齢の男性が一人、汗を拭きながら休憩していた。多分、地元の人が散歩に来たのだろう。堰堤のある谷を渡る辺りまではその方の足跡だけが付いていたが、そこを過ぎてしばらくすると複数の足跡が入り乱れていて、さらに進むと雪だるまが作ってある。林道を歩いて雪遊びをした人たちがいたのだろう。

最後に欅谷を渡るところで三郡山山頂を仰ぎみて、今日の山歩きが満足いくものだったことを確認する。結局、昭和の森に降りついたのは17時20分。とりあえず、明るいうちに下山できたのでよかったとしよう。。。

(写真:宇美林道から砥石山を望む)


あとがき

 正直なところ、三郡山地でこんな雪山歩きを体験しようとは思っていなかった。今回は出発時間を早めにしたので、縦走路の雪もあまり踏まれていない状態で本当に楽しかった。三郡山から砥石山までの縦走路にあれだけの雪が積もっているとは思いもしなかったので、今までは雪山歩きを目的にしてあの区間を歩いたことはないのだが、今回歩いてみて考えが変わってしまった。この季節の主な目的は難所ヶ滝の大つらら見物で、そのついでに三郡山や宝満山まで足を延ばすという人が多い。出発が遅くなると三郡山から宝満山にかけての縦走路や登山道は多くの登山者に踏まれてしまい、場所によっては雪が融けてベチャベチャになっている所もある。しかし、三郡山と砥石山の間を歩く人は少なく、特に、平日の内ヶ畑コース分岐から先はほとんど歩かれていないようだ。

今回は三郡山から砥石山へと周回したが、これが逆コースだとかなり大変だっただろうと思う。全体的に登りになるし、吹き溜まりをラッセルしながら登るのは体力を消耗する。各地で大雪の被害が出ているときにちょっと気が引けるが、近場でこんな体験が出来るとはちょっと得した気分だった。

最後に、雪の季節に歩くときは頭上にも注意だ!!
三郡山山頂のレーダー設備やアンテナ群にはエビの尻尾が出来ていて、気温が上がるとそれが崩落してくる。また、電柱や電線にも氷が付いているときがある。さらに、葉を付けた木には融けた雪が凍って氷の塊が付いているものがあり、それが塊のまま落ちてくることがある。難所ヶ滝の大つららについては言うまでもないだろうが、気温が上がってくるとつららが崩落するので岸壁の下に近づいてはいけない。
  

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