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谷を辿れば。。。 気になる空間(2011年2月19日) → 写真集


 昨年は、腎臓病治療の為に夏場の山行を控えていたら体力がガタ落ちになってしまった。秋口にもう一度ウォーキングからはじめようとしたら、今度は首から肩、腕に掛けて痛みが走り、歩くのもままならない。挙句の果てには風をひいて咳がなかなか直らないまま年を越してしまった。ようやく体調が直りかけたころには近年まれに見る凍結状況だったらしい難所ヶ滝の大ツララも融けてしまったようだ。
 2月になってやっと体調が安定してきたので、先日、足慣らしに犬鳴ダム湖周回道路から林道犬鳴線へ上がり犬鳴山へ登ってみた。何とか歩けそうなので今日は久しぶりに昭和の森へ出かけることにした。


登山コース

昭和の森(10:55) − (11:30)谷の入口(堰堤作業道)(11:40) − (12:40)目的の場所(13:35) − (14:20)宇美林道 − (14:35)引き返し地点 − (15:55)昭和の森

MAP

目的の場所を探して
昭和の森バンガロー駐車場 → 谷の入口 → 二俣(5m滝) → 二俣(目的の場所:やっぱり滝だった) → 林道 → 峠 → 林道の途中まで散策 → 峠 → 昭和の森バンガロー駐車場

 昭和の森から砥石山直登コースの登山口へ向かう林道の正式名称は宇美林道14支線という。この林道を歩いていて以前から気になっていることがある。林道が通る谷の西側にはP649.3を通って砥石山へと延びる尾根が登っているのだが、P649.3の南東側の谷間の植林帯の中に一箇所だけモコモコとした広葉樹林が残された一角があり、その林の下の方がぽっかりと開いてるのだ。カメラでズーム撮影したら、ピンボケの写真には林の中に岸壁らしきものが写っていて、その岩肌を水が流れ落ちているように見える。あんなところに滝があるのだろうか。今日は、その気になるスポットを確認しに行ってみようと思う。

最後の難所ヶ滝の氷瀑を期待してか、昭和の森の駐車場には沢山の車が停まっていて、バンガローの駐車場は上下とも満杯になっていた。しかたなく道路脇の空きスペースに駐車して宇美林道を砥石山方面へ向かう。

林道は欅谷を渡ると砥石山方面から降っている谷の左岸を進み、車止めのチェーンを越え、東屋の横を通ると大きなコンクリート製の堰堤の前で谷を渡り、右へ大きくカーブして谷の右岸を進んで行く。杉林の中を抜けると今度は、スリット式の新しい堰堤の手前で谷を左岸へ渡り返して左岸沿いに登って行く。再び杉林の中へ入ると右へ大きくカーブするところで堰堤工事の作業用の道路が谷に沿って直進しているのでこれに入る。しばらく行くと作業道は堰堤の手前で川に突き当たって終わっている。作業道の途中から確認すると、目的の場所は少し戻った所にある堰堤の辺りから北西へ分岐している谷にあるようだ。

スパッツを着けて身支度を整えると堰堤から沢へ降り、潅木の間を縫って谷へ入って行く。谷は狭いが周りの尾根が植林帯の為か上は開けていて思ったより明るい。谷の入口付近には細い杉の倒木が何本か横たわっている。倒木は覚悟していたが、それほど難儀でもない。倒木よりもイバラの方が厄介そうだ。倒木を潜って先へ進むと最初の滝が現れた。2、3mの小さな滝でゴツゴツしたむき出しの岩の上を細い流れが斜めに落ちている。

谷へ入って10分くらいで二俣になる。左の谷には5mほどの垂直の滝が見えている。黒光りした岩はヤブに埋もれかけたロボコップのように見える。これを右から高巻いて上へ上がると、その奥の方にも3、4mくらいの垂直の滝がある。滝の手前にはゴロゴロした岩と数本の流木が横たわっている。滝の右側にも流木が一本岩に立てかけてある。今度は左から高巻くと上の方は結構荒れている。倒木とイバラに悩まされ、小さなナメ滝を幾つか見ながら登って行くと上流のブッシュの中に黒光りした岩肌が覗いている。良く見るとさらに上の方にも水の流れが見えている。幾つかの滝が連なっているようだ。滝の下で二俣になっていて左側の谷に滝が連なっている。

最初の滝を左から高巻くと10数mの滝が目の前に立ちはだかった。上の方にもう一段見えているので何段かに分かれて流れ落ちているようだ。水量は少ないが周りが自然林なのでいい感じだ。後を振り向くと頭巾山が大きく聳えている。ちょっと場所を移動すると三郡山や宝満山も見える。お昼を回っていたのでこの滝の途中の岩場で昼飯休憩にする。

今日はNEWアイテムを使ってみる。つい先日ネットショップで買ったジェットボイルだ。一回に沸かせる量は500mlで、最初の1杯目は思ったより時間が掛かったように感じたが、2杯目はアッとゆうまに沸いてしまった。ボンベを固定するスタビライザーが付いているので、不安定な場所でもボンベを安定させられるのがよい。これから日帰り山行で活躍してくれるだろう。

昼食を終えて滝の上を目指す。滝の両側はかなりの傾斜で左上には大きな岩が突き出ているのが見える。右側は二俣のもう一方の谷との間の狭い尾根で、こちらも結構急な岩尾根になっている。結局、右側の尾根を木につかまりながら登って行く。所々、枯れた木が立ったままになっているので、これにつかまらないように気をつけなければならない。10分ほどで滝の上に出たが、どうやら途中で一段通り過ぎてしまったようだ。しかも、帰ってから写真で確認すると、通り過ぎた一段が下の林道から見えていた辺りだったようだ。

滝の上にはもうひとつノッペリとした岩を流れる滝がある。その上は割りと平坦な谷で少し先で二俣になっている。二俣の手前辺りは上が開けていて明るいが倒木とイバラが多い。左の谷は浅く水は流れていない。一方、右側の谷は水が流れていてもう少し上の方まで続いているようだが入口付近は倒木が多い。それと所々雪も残っている。左の谷から回り込むように右の谷へ入って行く。谷の入口には炭焼き窯の跡らしい石組みがかすかに見えている。谷へ入って奥の方を見ると杉の倒木が結構多そうだ。結局、右の尾根へ上がって尾根通しに林道まで登ることにした。

尾根へ上がると杉かヒノキの植林帯で所々露岩が覗いている。下生えには細い広葉樹の若木が育っていて、その枝を掻い潜りながら15分ほどで林道脇の雪に埋もれた土手の上に出た。林道を左へ進むとすぐに峠に到着だ。

この峠には今屋敷からの登山道(今屋敷コース)が登ってきている。また、林道を1、2分先へ進んだところに砥石山直登コースの登山口がある。林道を少し歩いてみると谷を曲がるところにはかなり雪が残っている。深いところは足首まで埋まるほどだ。500mほど先まで歩いてみて引き返すことにした。時刻は14:30分を回っていたので林道を歩いて降ることにした。

昭和の森の駐車場で丁度下山してきた男性と少し話をした。今日は草ヶ谷を歩いてきたそうだ。雪が残っていたらしく、途中からP856西尾根へ上がったそうで、いつか谷通しに頭巾山まで歩いてみたいと話しておられた。

(写真:目的の場所にあった滝)


あとがき

 久しぶりに昭和の森へ出かけた。かねてから気になっていたスポットを確認できて満足だし、何よりも山の中を歩けたことがうれしい。気候も少しづつ暖かくなってきたので徐々に上の方へ足を延ばして行こうと思う。

でも、せっかくいい季節がやってくるのに、今年は花粉の量が多いそうだ。また、黄砂もやってくる。花粉症の私にはつらい季節でもある。。。

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