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中国・近畿・中部放浪記 (2005年8月23日〜9月06日) → 写真集


 8月23日から9月06日まで中国、近畿、中部と周って来た。特に予定は決めずに、その都度どうするか考えることにして、車中泊と登山に必要な装備、それと大山の地図だけを持って出発する。


行動日程
2005年8月23日(火)出発。中国地方へ
2005年8月24日(水)大山へ
2005年8月25日(木)大山登山
2005年8月26日(金)丹後半島から南下
2005年8月27日(土)鞍馬、貴船散策。琵琶湖へ
2005年8月28日(日)白川郷へ
2005年8月29日(月)白川郷観光。奥穂高温泉郷へ
2005年8月30日(火)西穂高岳登山
2005年8月31日(水)野麦峠、開田高原散策。御嶽山へ
2005年9月01日(木)御嶽山登山
2005年9月02日(金)養老の滝。鈴鹿越え
2005年9月03日(土)大台ケ原へ
2005年9月04日(日)東大台ケ原散策。大峰山登山口へ
2005年9月05日(月)台風接近、吉野山を越えて帰途につく
2005年9月06日(火)九州へ

大山MAP
西穂高MAP
御嶽山MAP
大台ケ原MAP

第1日目 2005年8月23日(火)晴れ

 夜、福岡を出発。本州へ向けて車を走らせる。もちろん高速道路は使わない。門司から下関へは関門トンネルを通る。通行料は200円だ。




第2日目 2005年8月24日(水)晴れ

 R2の小月バイパスから県道33号線に入り、R435、県道32号線と繋いで、早朝、秋吉台に着く。「長者が森」の駐車場で仮眠を取る。秋吉台を散歩したい気分だが、今回はもっと東へ向かうつもりなので、ひたすら車を走らせることにする。秋吉台から萩へ出て日本海沿岸のR191を東へ走る。

12:00頃、須佐のホルンフェルス(海岸にある縞模様の大断層)を見物。再びR191に戻り、島根県に入る。益田でR9に入り、温泉を探しながら走る。

17:00頃、斐川町の湯の川温泉「ひかわ美人の湯」に入る。道の駅「湯ノ川」のところが温泉へ向かう道路の入口になっている。500円で21:00まで。いい温泉であった。

鳥取県へ入って、米子で大山道路へ入り大山登山口へ着く。この日は登山口の駐車場で泊まる。

(写真:須佐のホルンフェルス)


第3日目 2005年8月25日(木)晴れ

 今日は大山へ登る。大山は過去に一度登ったことがあるが、山頂付近はガスと強風で山頂の景色を見れなかった。今日も、前回と同じく夏山登山道を往復することにする。天気がいいので期待できる。

 6:00 登山口駐車場発。
 6:18 一合目。
 6:30 二合目。
    登山道脇には美しいブナ林が広がる。
    二合目のすぐ上で標高1000mの表示あり。左に稜線が見えてくる。
 6:40 三合目。5分ほど上で1100mの表示。
 6:55 四合目。5分ほど上で1200mの表示。
 7:06 五合目。7:17発。
    木の高さが大分低くなった。
 7:35 六合目。
    ここには避難小屋がある。左上に尾根が聳えている。
 7:58 七合目。
    登山道は岩が剥き出しになり、上も開けてくる。
 8:08 1500m地点。
 8:26 八合目。
    八合目から上は木道を歩く。木道の周りにはキャラボクの林が広がる。
 8:42 大山山頂。(1710.6m)
 9:10 頂上小屋発。
 9:25 石室。8:25発。
    石室の近くには地蔵ヶ池、梵字ヶ池がある。
10:15 元谷分岐。
    元谷経由で降ることにする。
10:35 「大山のおいたち」の案内板のところで休憩。10:50発。
    周りの森が美しい所だ。
10:58 元谷避難小屋。
    11:24ごろまで元谷を散策。ここから見上げる大山は迫力がある。
11:38 下宝珠越分岐。
11:42 大神山神社奥宮、下山神社。12:00発。
    大神山神社奥宮の境内には冷たい水が出ている。市も山神社の狛犬は狐だ。
12:08 金門、賽の河原に立ち寄る。12:18発。
12:39 下山。

大山頂上はやはりガスっていたが、前に登ったときよりは条件が良かった。ブナ林が美しい山で、山頂近くにはキャラボクの林がある。

下山後、大山環状道路を関金方面へ向かうが、頭痛がして気分が悪くなり、途中で車を止めて休憩する。最近、山から降りた後、頭痛と吐き気に見舞われることが何回かあった。熱中症か?
この日は一向ヶ平展望駐車場に泊まる。気分が悪く吐いたが、吐いたらよくなった。

(写真:崩壊が進む大山北壁)


第4日目 2005年8月26日(金)晴れのち雨

気分はすっかり良くなった。
県道45号線を温泉を探しに関金方面へ走る。

7:40 地蔵峠展望駐車場。霞んでいて展望は利かない。
関金温泉で温泉を探す。
「湯合館」800円、10:00〜21:00。第2、4月休み。高い!
「関の湯共同温泉」200円、7:00〜9:00.毎月1日、15日休み。石鹸、シャンプーなし。シャワー、水道も無し。混んでないときに入るべし。
この日は「関の湯共同温泉」に入った。

R313から倉吉で県道22号線に入る左手に大きな湖が見えてくる。「東郷湖」だ。R9、R178と繋いで兵庫県の佐津で県道11号線に入る。

14:50 才の神。
平井ノ鼻の海岸沿いの道のところにある。バス停がポツンとあり、目の前には海が広がっている。バス停のところでお巡りさんが海を眺めていた。

道路の下には狭い畑があり、老婆が一人畑へ向かって降りていった。天気は悪くなり、風が強くなってきた。

15:00 海中公園。
展望台があるが展望は良くない。右下には城崎マリンワールドがある。

R178へ戻り、丹後半島を海沿いに走る。この辺りには鳴き砂の浜がいくつかある。
丹後松島辺りで丹後縦貫林道へ入り、丹後半島を縦断して南下する。途中太鼓山風力発電所に寄るも雨で見物できず。風車がガスの中に浮かび上がっていた。丹後縦貫林道の全線走破を目指したが、途中で道に迷って断念。また、成相寺線は崩壊で通行不能。成相寺線の途中、雨の中でカップ焼きソバを作って食べる。日置でR178へ出て南下する。この辺りは天橋立が有名だが雨で見物は中止。R175、R27とつなぎ、小浜でR162に入り南下する。

22:00 R162堀越峠で泊る。
堀越トンネルの手前の駐車エリアで寝る。雨は止まず。

(写真:一向ヶ平)


第5日目 2005年8月27日(土)小雨のち晴れ

 今日は鞍馬山を散策しようと思う。観光客が多い京都でも静かなイメージがあるのだが、どうだろうか。。。

6:50 R162盛郷ロードパークで朝飯。東屋があるがあまり綺麗ではない。

7:28 美山町で県道38号線に入り、「知井の里」で休憩。
かやぶきの民家が立ち並んでいる「かやぶきの里」の景色は見事である。道路沿いに広い駐車場がある。

8:40 佐々里峠を越えて鞍馬を目指す。

9:30 鞍馬寺。12:30まで。
大きな天狗の顔がある鞍馬駅の駐車場(500円)に車を止めて、鞍馬寺から貴船神社まで遊歩道を歩く。鞍馬寺の仁王門をくぐり、愛山費200円を払って歩き始める。途中までケーブルカーもあるようだが遊歩道を歩くことにする。思いの他、沢山の人が歩いている。

鞍馬山には由岐神社や本殿金堂、霊宝殿、冬柏亭など、いろんな建物や名跡があちこちにある。背比べ石のところが峠になっていて、後は降りになるが、ここから木の根道を通り大杉権現に立ち寄ってから不動堂へ降る。不動堂の側には義経堂がある。さらに、奥之院魔王殿を通って降って行くと貴船神社の参道に出る。鞍馬寺仁王門から約1時間かかった。

貴船神社の参道は、狭い上に人通りが多く、また、車の往来も多い。道路脇には川床料理の店が立ち並び、その送迎の車が行ったり来たりしている。川には川床が並び、道路から川の流れは見えない。

貴船神社は真新しい社殿が建っていて、観光客で溢れていた。貴船神社は水の神様、えんむすびの神様としてご利益があるそうだが、大半は縁結びのご利益が目当てのようだ。あまり、興味が無いので早々に立ち去る。

本宮からさらに奥へ向かって歩くと、中宮があり、さらに奥に行くと奥宮がある。奥宮は訪れる人もまばらで、静かな落ち着いた場所だ。紅葉の頃に来るとさぞ綺麗だろう。

人と車でごった返す道を引き返し、貴船口の駅着く。ここから鞍馬駅まで一駅、電車を使うか迷ったが、結局歩いて鞍馬駅へ向かう。

鞍馬から県道40号線、R367、R477、R161と繋ぎ、琵琶湖西岸を南下する。R367に「途中トンネル」というトンネルがあるが、以外なことに、ここは有料(150円)である。

14:13 R161沿い琵琶湖西岸のコインランドリーで洗濯。

石山から琵琶湖東岸の県道を近江八幡まで北上する。
琵琶湖湖畔には駐車場が沢山あり、車中泊によさそうだが、レジャー客が多くてうるさそうなのでパスする。

この日は近江八幡国民休暇村のテニスコート駐車場で泊。夜中にローリング族がうるさい。早朝はヨット族がうるさい。

(写真:鞍馬寺の山門)


第6日目 2005年8月28日(日)晴れ時々雨

5:50 近江八幡国民休暇村P発。
早朝からボートかヨットか知らないが車で運んできて遊ぶ連中がうるさい。

彦根城をチョッと散歩して、琵琶湖東岸をひたすら北上する。ギリギリまで北上して、R8からR303へ出て八草トンネルを越えて岐阜県に入る。

道の駅「坂内」で道路情報と観光情報を入手する。最近の道の駅の情報コーナーでは道路情報や天気予報などを知ることが出来るので便利だ。観光パンフレットを見ながら「夜叉が池」へのハイキングコースに惹かれたが、目標を白川郷に決める。合掌造りは一度見てみたいと思っていた。

R303から県道40号線にはいり、谷汲山大橋を渡ったところで鮎釣の風景に出会う。
10:23 揖斐川支流の根尾川では鮎釣の釣り人がたくさん川に入っていた。
12:14 谷汲からR157を北上し、「うすずみ温泉」に入る。850円、高い。ホテルが経営しているようだ。この辺りには有名な「根尾谷淡墨桜」という桜の木があるらしいが、今は季節ではないのでパスする。

ガソリンスタンドが無いのでR157の北上はやめてR418、R256,R156と走る。R256から大和へ向かう県道52号線は通行止めになっていた。

「ひるがの高原」では夫婦滝を見物する。また、分水嶺公園を散策する。
御母衣ダムはロックフィルダムで石を積んで作っている珍しいダムだ。このダム沿いには展示館がある。

19:30。 白川郷へ入ったときは、すでに、暗くなっていた。白川郷の林道の「大窪の池」付近で泊る。完全な山の中だ。チョッと怖いぞ。

(写真:根尾川、鮎釣の風景)


第7日目 2005年8月29日(月)晴れ

 今日は世界遺産の白川郷の合掌造りを見物する。

6:00。 大窪の池を散策。ミズバショウで有名だそうだが季節は過ぎて、大きな葉っぱだけがダレていた。

7:40〜9:50。 白川郷観光。駐車場の料金は500円。後で知ったが川の対岸に無料の駐車場がある。

さすがに世界遺産だけあって合掌造りの家はかっこいい。いろんな角度から写真を撮るが、なかなかいいフレームが無い。白川郷を一通り周って、展望台へ行く。ここは城跡で合掌造りの集落を一望できる。展望台から見ると、結構、普通の家が多いのが分かる。

白川郷の観光を終えて、次はどこへ向かうか考える。白山スーパー林道にも惹かれるが、穂高へ近付きたくて奥飛騨温泉郷へ向かうことにする。白川郷から奥飛騨温泉郷へのルートを模索するが、R360の天生峠越え、牛首林道とも通行止めになっている。仕方なくR156を引き返し、R158を通って行くことにする。途中、御母衣ダムの展示館を見学する。

R158から県道90号線に入り、長い猪臥トンネルをひたすら降って行く。道の駅「飛騨古川いぶし」で蕎麦を食べ、「いぶし銀命水」を汲む。ここでの食事が、この旅で唯一の外食であった。

R41、R471と繋ぎ、目的の奥飛騨温泉郷に着く。辺りを周って様子を把握した後、平湯温泉へ向かい、「ひらゆの森(500円)」に入る。
道路わきの空き地で夕食。スパゲッティーを作る。

20:00 鍋平の無料駐車場で泊る。明日は西穂高岳へ登ろう。

(写真:白川郷の合掌造り)


第8日目 005年8月30日(火)晴れのち曇りのち雨

今日は西穂高岳へ登ることにする。

早朝、鍋平の駐車場から朝焼けの笠ヶ岳、錫丈岳を写真に撮る。「しらかば平駅」の駐車場へ移動して登山の準備をする。ロープウェーの始発は8:45だ。夏季(7/25〜8/24)や日・祝日はもっと早い便があるようだが、もうシーズンオフのダイヤに切り替わっていた。

ビジターセンターが開いていたので中を覗いてみる。地図を持っていなかったのに気付いて、売店で登山用の地図を購入する。何せ行き当たりばったりなので、何の準備も無い。ロープウェーの時間まで辺りの林道を散策したり、地図でコースを確認したりして時間を潰す。

8:45発のロープウェーはしらかば平駅を少し早く出発した。運賃は往復2,700円、それにプラスして駐車場代が500円。金ずくめだ。
ロープウェーの窓から北アルプスの山々が見える。左側には槍から穂高へ向かう稜線が見えている。槍ヶ岳を見るのは20年ぶりぐらいになるだろうか。若い頃に1週間かけて折立から雲ノ平、槍、穂高、上高地と縦走したことがある。今思い出すと、1週間なにを食べていたのだろうかと思うが、とにかく、ザックが重かったことを覚えている。


8:50 西穂高口駅発。「西穂高口」までは観光客が多い。「西穂高口」から上は登山者だけの世界だ。西穂山荘まではシラビソやダケカンバなど背の高い木が多い。

9:40 西穂山荘。9:50発。西穂山荘は立派な山小屋だ。このような山小屋は九州には無い。売店も充実していて軽い食事から生ビールまで売っている。水も有料だ。小屋の前にはテント場があり、2張りのテントが張ってあった。テント場の向こうには霞沢岳の大きな山体が見える。

西穂山荘からは一転ハイマツの世界になる。小屋の周りにはトリカブトの花が綺麗に咲いている。

登り始めて、後を振り返ると西穂山荘の向こうに焼岳が赤茶けた姿を見せている。さらに遠くには乗鞍岳も見える。行く手にはハイマツに覆われた斜面の向こうに頭が平らな独標と尖ったピラミッドピーク、さらに奥に幾つかのピークが見えている。どれが西穂高岳のピークかは分からない。独標が近付いてくると足元はガラガラの石が積み重なった道になる。

10:40 独標(2701m)。10:50発。独標の頂上には山頂表示の標柱が一本立っている。標柱の後ろには笠ヶ岳が美しい姿を見せている。西側には奥穂から前穂へ通じる吊尾根が屏風のように立ちはだかり、その手前の下の方には岳沢が白い線を描いている。赤い屋根の建物は岳沢ヒュッテだ。20年前は奥穂から吊尾根を通って岳沢へ降り、上高地へ下山したのだった。

それにしても、今日は山が見放題だ。ここから引き返す人も多いそうだが、せっかくなので西穂高岳まで行くことにする。

11:09 ピラミッドピーク。独票の次のピークは綺麗に尖ったピラミッドピークだ。降ってくる人たちは西穂山荘に泊まって西穂高岳まで往復している人たちだ。奥穂からの縦走組はまだ姿を見せない。ピラミッドピークから幾つかのコブを越え、最後の登りをこなすと西穂高岳の山頂に着く。

11:50 西穂高岳山頂(2909m)。13:00発。
山頂には積み重なった岩の中に山頂表示の標柱が1本立っている。標柱の側には三角点が岩の間から頭を出している。ここまで来ると奥穂高から縦走してきた人たちが何人か見受けられる。みんな、歩いてきた方を振り返り、あんなところから来たのかと感心している。奥穂の方角には幾つかのピークが折り重なっていてよく分からない、赤茶けたもろそうな岩肌を見せているのは間ノ岳であろう。この岩肌を見ただけで西穂から奥穂への縦走路が日本アルプス随一の難路と言われているのがうなずける。西穂高岳山頂からは今まで見えなかった槍ヶ岳が見える。槍ヶ岳の左側には西鎌尾根とその向こうに野口五郎岳や鷲羽岳も見えている。

アクシデント発生。岩の上にカメラを置いてセルフタイマーで記念撮影していたら、撮影後、カメラが転げ落ちてしまった。ガレタ急斜面を落ちて、大きくはねた後、ハイマツの中へ落ちたようだ。カメラは壊れたものと覚悟を決めてメモリーだけでも回収しようと崖を降り、ハイマツの中にカメラを見つけた。レンズフードも途中で外れたようでガレキの間に落ちていた。山頂へ戻って点検してみると所々傷ついて、フラッシュのところが少し欠けていたが奇跡的に壊れてはいなかった。おそらく大きく跳ねてハイマツの中に落ちたのが良かったのだろう。感激である。危険を冒して探しに行った甲斐があった。

最後は白出沢を登ってきたというおっちゃんと、「西穂高口駅」から一人で登ってきた女の子と私の三人だけになった。女の子が妖怪が出そうな雲だと表現していたが、確かに雲行きが少し怪しくなってきた。三人とも降りにかかるが、おっちゃんと女の子は西穂山荘に泊まるということなので、降りのロープウェーの時間もあるし、先に失礼することにした。足元が不安定なので降りは登り以上に神経を使う。

13:21 ピラミッドピーク。

13:35 独標。13:42発。

14:17 西穂山荘。14:27発。西穂山荘では今日泊まる人たちだろうかビールや酒を呑みながらくつろいでいた。一瞬、泊まろうかと思ったが、思い直して出発する。

15:05 西穂高口駅着。西穂高口駅は観光客で賑わっていて、展望台は記念写真を撮る人たちでごった返していた。

16:00のロープウェーで下山。山に登って観光地に下山すると乗り物に乗るのが気が引ける。汗臭いので満員のロープウェーに乗るのが悪い気がするのだ。歩いて降ることも考えたが時間的にも遅いのと、初めてのコースで下調べをしていないので、やはりロープウェーで降ることにした。それに往復切符を買っていたのだった。とりあえず上だけ着替えてロープウェーに乗った。

しらかば平駅から降る途中にあった素泊まりの宿の温泉に入る。料金は700円。

後の行程を考えながら安房有料道路入口で晩飯にする。雨が降っていたが、ここの駐車場には屋根が付いていて助かった。夕食を食べながら、有料道路を通ってR158から県道26号線、県道39号線(野麦街道)へと入り、野麦峠越えを計画した。途中の何処かで寝ればいいやと思っていたが、宿泊に適した場所がなかなか見つからない。雨が降っているのと、暗いのとでなんだか不安な気持ちになるのだ。

21:13 いい場所が見つからないので、野麦峠へ向かう道路の道路脇で泊る。チョッと怖い。

(写真:西穂高岳山頂、背景は笠ヶ岳)


第9日目 2005年8月31日(水)雨

朝から小雨が降っている。今日は野麦峠越えだ。

5:00 起床。
昨夜は車が一台も通らなかったようだ。
野麦峠自然歩道終点に絶好の東屋がある。中はベンチなどが無く煮炊きをするのに良い。ここで朝飯を食う。

7:00〜8:00 小雨の中、野麦峠を散策する。
峠には誰も居なかった。「お助け小屋」というのがあるが、当然、まだ開いていない。遊歩道を登って行くと観音像が立っていて、側に「政井みね之碑」というのがある。「ああ野麦峠」のヒロインになった工女で、明治42年11月20日午後2時にここで息を引き取ったそうだ。合掌する。

展望台からは乗鞍岳が見えるはずだが、ガスっていて見えない。引き揚げる頃になってやっと乗鞍岳が姿を現した。

野麦峠を降ってR361に出て開田高原へ向かう。右手には御嶽山が見え隠れする。木曽馬を見に行ったがあいにく馬は外に出ていなかった。あたりを散歩して地蔵峠へ向かう。

10:28。 地蔵峠展望台。
地蔵峠は御嶽山のビューポイントだが、山頂部はガスに隠れてなかなか見えない。粘ったが山頂部は姿を見せなかった。

再びR361に出て、木曽福島からR19から県道20号線に入る。途中、県道20号線沿いにある道の駅「三岳」で情報収集をする。御嶽山の南東側山腹2200m付近に「田ノ原天然公園」というのがあって車で登れるようだ。今日の宿泊場所は「田ノ原天然公園」に決めて県道20号線から県道256号線へと入って行く。

13:00。 県道256号線の途中の王滝村の東屋で昼飯にする。
田ノ原天然公園を目指してグングン登って行く。信仰の山らしく、道路沿いには石碑が沢山立ち並んでいる。霊神碑というらしい。また、上のほうにはスキー場が点在する。夏、お花畑になっていたゲレンデは冬のシーズンに向けて草刈の最中であった。

14:00過ぎ。 田ノ原天然公園。2180m。
田ノ原天然公園は標高2180mにある天然の公園である。オオシラビソで覆われた湿地帯には木道が敷いてあって、散策できるようになっている。また、ここは王滝口という御岳山への登山口にもなっている。御嶽山へは登ったことがない。となれば。。。

みやげ物売り場で御嶽山の地図を買う。明日は御嶽山登山だ!!
夕方、公園の木道を散策し、夕飯を食べて駐車場で寝る。

(写真:野麦峠)


第10日目 2005年9月1日(木)晴れ
御嶽山登山。

御嶽山に登るのは初めてだし、山頂部が広そうなので充分に余裕を持って早出をする。

3:25 登山口出発。木道は迷いやすいので避けて遥拝所へ向かう道路を歩く。

3:38 遥拝所社務所。ここから本格的な登山道が始まる。暗いので辺りの様子は分からない。七合目には大江権現という小さな社がある。

4:00 あかっぱげ。暗い中、道端に石柱が立っている。「あかっぱげ」と書いてある。登山道は崩れかけていて木の階段が敷いてある。

突然、何処からともなく鈴の音が聞こえてきた。聞こえてくる方角が分からなくて不気味に思っていたら、後ろから修行姿の男の人が一人登ってきた。白装束に白い鉢巻をしている。手に持った黄色のデイパックが不釣合いだが、金剛杖を突きながら、かなりのペースで追い越していった。

4:13 金剛童子。「あかっぱげ」から少し登ったところにお堂が三つ建っている。白装束の男性は各お堂にお参りして登って行く。金剛童子という場所で八合目付近に当たる。

4:23 休憩。4:28発。

4:30 八合目石室。八合目石室は地図上の八合目より少し上にある。木造の小屋で周りを石で囲み、屋根も石で押さえてある。

4:52 一口水。八合目石室から20分程で「一口水」とかいた石柱が立っている。石柱のところからチョッと左に入ったところに水場があり、岩からチョロチョロと流れている水をパイプで受けてコップに注いでいる。本当に一口分しかない。

5:07 九合目石室。九合目石室は八合目のそれと同じ作りである。
石室の下で左へ奥の院へ向かう道が分岐している。夜明けが近付いている。心は焦るが、足は進まない。

5:20 九合目石室から少し登った案内板のところで夜が明けた。王滝頂上まであと僅かだったのだが、残念だ。雲海の縁が赤く染まり、やがて太陽が顔を覗かせる。

5:30 王滝頂上。5:47発。御嶽山にはいろんな頂上があり、ここは王滝口の頂上で2936mある。王滝頂上には王滝口頂上山荘がある。山荘の横の階段を上ると鳥居があり、その上に御嶽神社頂上奥社本宮というのがある。神社の前は売店を兼ねた社務所になっているようだ。神社の周りは石壁で囲まれていて、神社の前を進むと石壁の切れたところから剣ヶ峰への道がついている。ベンチでしばらく休憩した後、御嶽山の最高地点である剣ヶ峰へ向かう。「八丁だるみ」という鞍部を過ぎ、剣ヶ峰への最後の登りにかかる。剣ヶ峰山頂付近には幾つか建物が見える。ガレた登山道を20分少々登って剣ヶ峰頂上に着く。

6:12 剣ヶ峰頂上。6:46発。御嶽山の最高峰で3067mある。山頂直下には剣ヶ峰旭館と御嶽頂上山荘の2つの山小屋がある。山小屋の間を通り、階段を登って鳥居をふたつ潜ると剣ヶ峰頂上で、正面には御嶽神社の小さな社がある。社の周りにはいろんな像が立っていて、社の左側には社務所がある。山頂は社の右側でジャリの平坦地になっている。一番奥に「御嶽山頂上 三〇六七米」と書いた標柱が立っている。久々の3000m峰だ。空は青く澄み渡り、辺りには雲海が敷き詰めている。

山頂の社務所の裏には一ノ池が大きく広がっている。一ノ池には水がないが、雨が降った時には池が出来るのだろうか?

北側には二ノ池が美しいコバルトブルーの湖面を見せている。その向こうには継子岳、さらに向こうには乗鞍岳がうっすらと見えている。

南側には地獄谷を隔てて、王滝頂上から奥の院へと続く尾根が見える。

写真を撮っているうちに山頂付近は次第にガスって来た。お鉢巡りをすることにして社務所の裏から一ノ池の縁を西から周って行く。風が強く、ガスがかかったり晴れたりである。

7:25 一ノ池の途中の岩陰で朝飯を食べる。7:44発。

8:05 二ノ池、三ノ池分岐。右下には二ノ池がコバルトブルーの綺麗な湖面を見せている。二ノ池の近くには二ノ池小屋と二ノ池新館小屋の2つの山小屋がある。二ノ池新館小屋の方へ向かう。

8:23 賽の河原。8:30発。二ノ池新館小屋から降ったところは広い窪地になっていてあちこちに石が積まれ、中には子供の仏像や風車も見られる。賽の河原だ。それにしてもかなりの数の石の塔が積んである。

8:49 賽の河原避難小屋。8:48発。賽の河原から少し登った尾根の上に避難小屋がある。尾根の反対側には三ノ池が見える。避難小屋の近くに案内板があり、そこは三ノ池と摩利支天の分岐になっている。左へ尾根沿いに登って行くと摩利支天へ、尾根を越えて斜面を降って行くと三ノ池へ行くことができる。せっかくなので摩利支天へ立ち寄ることにして、左の尾根を登って行く。

9:02 摩利支天分岐。尾根を登りつめたところには、岩陰に小さな祠が幾つか祭ってある。ここで尾根を越えて五ノ池小屋・濁河方面へ向かう道と左へ延びる尾根沿いに摩利支天へ向かう道に分かれている。摩利支天へは岩尾根の斜面を横切って進んで行く。

9:21 摩利支天。9:40発。何処が摩利支天の頂上なのか分からないまま、行ける所まで進んで引き返す。引き返す途中で頭上の岩の上に三角点があるのを見つけた。摩利支天の頂上だ。しかし、危ないので頂上には登らず、そのまま引き返す。岩の上を何の鳥だろうか数匹の鳥が飛び回っている。

9:57 摩利支天分岐。分岐まで引き返して尾根を越えて五ノ池小屋へ降る。五ノ池小屋の手前には窪地があり僅かに水が溜まっている。これが五ノ池であろう。右下には大きな三ノ池が姿を見せている。三ノ池分岐を左へ曲がり、五ノ池小屋の前を通る。

10:16 五ノ池小屋。小屋の人は冬に備えて小屋の補修をしていた。五ノ池小屋の後ろのピークは飛騨頂上と呼ぶらしい。

飛騨頂上を左から巻いて、四ノ池の西側の縁を通って継子岳へ向かう。継子岳へ向かう道は薄い岩礫が散らばった道で、おそらく人工的なものだと思うが、平べったい岩がいくつも立ち並んでいる所もある。チョッと異様な風景だ。右下には四ノ池の窪地が広がる。四ノ池は水が溜まった池ではなく、窪地の中を川が流れ、湿原のようになっている。東の端が切れていて、そこから川の水が流れ落ちているのだ。その先には大きな滝があるらしい。

10:42 継子岳(2858.9m)。11:07発。継子岳の山頂は丸みを帯びた広い砂利の山頂で、中央に石が積んであって、その上に山頂標識がある。展望はよさそうだが、あいにく雲が出ていて遠くの景色は見えない。この日は濁河から登ってきた男性と、田ノ原公園から登ってきた夫婦が居るだけだった。
一ノ池の西側に継母岳というピークがあるので関連付けてあるのだろうが、山の名前が気になるところだ。

継子岳山頂から四ノ池の縁を北から東へ廻り込めそうだったが、「道が不明のため立ち入り禁止」の看板が立っていた。素直に来た道を引き返して五ノ池小屋の先の分岐から三ノ池と四ノ池の間を進んで行く。

11:40 四ノ池、三ノ池分岐。途中で左へ四ノ池へ降る道がついていた。せっかくなので四ノ池にも少し絡んでおこうと思って、四ノ池の中を流れている沢の出口へ向かって降りていく。

11:53 四ノ池の沢の出口。12::00発。沢の水は冷たくて気持ちよかったが、四ノ池の中までは踏み込む余裕がなく、また、滝の姿も見ることが出来ないまま引き返して三ノ池へ向かう。

12:12 四ノ池、三ノ池分岐。12:47発。分岐まで戻って、昼飯を食べてから三ノ池へ向かう。登山道脇にはコマクサがピンク色の可憐な花を咲かせている。

13:00 三ノ池。三ノ池の東の縁をぐるっと周った南側に三ノ池の湖畔への入口がある。湖畔では男性が一人たそがれていたので、邪魔をしないように遠くから眺めるだけにして三ノ池を去る。

13:30 案内板。三ノ池から急斜面を登り、五ノ池小屋からの道と合流すると左へ斜面を横切って登って行く。登りあげたところは賽の河原避難小屋近くの案内板があるところである。賽の河原へ降り、二ノ池小屋目指して登って行く。

13:53 二ノ池。二ノ池小屋の前を通って、二ノ池の東の縁を周っていく。池の反対側の斜面には雪が残っている。鳥居やら仏像やら石碑やらがごちゃごちゃと立っているところから少し登ると分岐があり、案内板が設置してある。チョッと道が入り組んでいるが、剣ヶ峰をパスして王滝頂上へ向かう道を進む。

剣ヶ峰の東斜面をトラバースして行く。途中で、上の方の岩に「5m上水」と大きく書いてあったので水場があると思い、行って見たがそれらしきものはなかった。おまけに転んで擦り傷を作る始末で、散々だった。

八丁だるみに出ると黒い仏像とらせん状のモニュメントが立っている。右から降ってきた剣ヶ峰からの道と合流すると、すぐに王滝頂上に着く。

14:33 王滝頂上。本来なら下山していなければいけない時間帯なのでどうしようか迷ったが、天気ももちそうだし、奥の院まで足を延ばしてみることにした。奥の院へは神社の階段を下ってから右へ向かう。途中に「日の門」と書いた石柱が倒れていた。右上を見ると岩がアーチ状になっていて穴から向こう側が見えている。きっとあの岩のことを「日の門」というのだろうと一人合点して先へ進む。確か「月の門」というのもあるはずだ。

14:46 奥の院。(新しく作られた方?)王滝頂上から10分少々で、何の像かしらないが三体並んで立っていて、その下に「奥之院」と書いた石柱が立っている。作ってから日が浅いようで、まだ、新しい。ここが奥之院とは、チョッと拍子抜けである。ガイドブックによると地獄谷を展望出来るようなことが書いてあったが、それらしき場所も無い。道がまだ続いているので、取り合えず先へ進んでみる。

P2940地点を回りこんで北へ進むと「月の門」と書いた石柱が転がっている。辺りを見回すがそれらしい岩は見えない。さらに先へ進むと突き当たりに鳥居と小さな祠があり、その横に「奥之院」の石柱が傾いて立っていた。

14:53 旧?奥の院。14:55発。おそらくここが本来の奥の院で、「道が険しいので手前に新しい奥の院を作ったのだろう」とここも一人合点する。祠の裏側へ廻り込むと、眼下に地獄谷が見える。赤茶けて崩れ落ちた谷の所々から噴気が噴出している。上の方には剣ヶ峰頂上が見え、その左には継母岳が見えている。

時間が無いので急いで引き返す。「月の門」の石柱があるところで左上を見上ると、あった。岩に窓が開いている。これが「月の門」だ。これですっきりして、後は下山するだけだ。新しい奥の院の所から右下へ降る道へ入り、しばらく降ると九合目石室に着く。「一口水」で何とかペットボトルを満たし、後は今朝登ってきた道をひたすら降る。七合目の大江権現の所では小屋へ荷揚げをするのだろうか、ボッカの男性とすれ違った。

15:18 九合目石室。
15:25 一口水。15:32発。
15:47 八合目石室。
15:54 森林限界。
16:21 下山。


御嶽山は初めて登ったが、さすがに大きな山である。山頂部が広くてお池巡りだけでも結構な時間がかかる。たまたま、田ノ原天然公園に来たのがきっかけで、行き当たりばったりの御嶽山登山であったが、早出をしたおかげで全てのお池を巡ることが出来た。

田ノ原天然公園から降る途中で「うしげの湯」に入る。600円、19:00まで。



御嶽山から降って、R19からR256、県道7号線と走る。この辺りは中山道の妻籠宿、馬籠宿等がある。駐車場も沢山あるが、あたりには民家や旅館があるので不審者に見られたらいけないと思い、見送って先へ進む。

中津川の県道7号線からR19へ出たところのコインランドリーで洗濯する。それにしてもR19は本当にトラックが多い。

土岐でR19からR21に入り、道の駅「志野・織部」で泊ることにする。この道の駅は美濃焼きの展示場があり、トイレも綺麗だ。トラックが通るのでチョッとうるさいが、車中泊には向いている。御嶽山登山で疲れていたので街灯の明るさも気にならず、よく眠れた。

(写真:御嶽山剣ヶ峰)


第11日目 2005年9月2日(金)くもり

 可児市の「花フェスタ記念公園」でメシにしようと思って行って見るが公園は閉まっていて駐車場も入れない。道路脇で飯にする。

木曽川沿いに名水100選の記述が地図にあるので、行ってみるがそれらしきものは無い。桃太郎神社なるものがあったが、なんだか。。。

R21号線を西へ走る。長良川を穂積大橋で渡って県道23号へ入る。

10:10 墨俣一夜城歴史資料館。秀吉が一夜で城を築いたという場所がここらしい。中の見学はパスする。

県道23号線を南下して「養老の滝」を目指す。ここには「菊水の泉」という名水があるらしい。

12:00 養老の滝、菊水の泉。
「菊水の泉」は神社の横にあり、水汲み場は神社の階段の下にある。砂利が混じるのでハンカチを当てて濾す。水を汲んだ後、養老の滝を見物する。リフトや林道もあるが、遊歩道を歩いて行ってみる。暑くて滝壺からの風もいまいち温い。

県道25号線で養老山地を越える。途中で昼飯。

13:42 庭田山頂公園。
県道25号線の二ノ瀬越にある公園で駐車場に木陰が多い。泊まるにはよさそうだ。

R306、R477と繋いで鈴鹿山脈を越える。

15:53 武平峠。武平峠はR477の鈴鹿山脈を越える峠で、北側には御在所山が良く見える。御在所山はロープウェーで登れるようだ。

武平峠をトンネルで越えて野洲川沿いに降って行くと「鈴鹿浦谷橋園地」というところがある。東屋とトイレがあり、車中泊に最適だ。今日はここで泊まることにする。園地の下を流れる野洲川は水が綺麗で水浴びをするのに良い。この日は風呂代わりに水浴びで済ました。本当に綺麗な川である。

(写真:鈴鹿浦谷橋園地、野州川の清流)


第12日目 2005年9月3日(土)うす曇り

朝から少し蒸し暑い。「鈴鹿浦谷橋園地」の東屋でタマゴ粥をいただく。

7:20 「鈴鹿浦谷橋園地」を出発。今日は大台ケ原へ向かうことにする。
R477からR307へ入り信楽へ入る。いたるところ狸だらけの信楽からR422で伊賀へ向かう。伊賀からはR25、R369、R370、R169とつなぎ、県道40号線(大台ケ原ドライブウェイ)へと入り、大台ケ原へ向かう。

15:30 大台ケ原ビジターセンター。やはり、観光客が多い。ハイキング姿の人も大勢居る。大台ケ原という地名は知っているが、シカと白骨林ぐらいのイメージしかない。大台ケ原のビジターセンターで観光用の地図を買う。また、売店で大台ケ原と大峰山の登山用地図を買う。夕方、シオカラ谷まで散歩してみる。林の中の遊歩道を谷まで降り、吊橋の下の川で少し遊んで引き返した。

ビジターセンターの駐車場で火を使うのはなんとなくはばかられるので、少し引き返して、道路脇の空き地に泊る。夜、遠くの雲の中で稲妻が光っていた。明日の天気が心配だ。

(写真:信楽の大狸)


第13日目 2005年9月4日(日)小雨

今日は大台ケ原を散策する。

4:50。 起床。やはり、天気は崩れて、小雨が降っていた。お湯を沸かしてぺヤングを食べる。九州ではあまり見かけないが、ぺヤングはおいしいカップ焼そばだ。

ビジターセンターまで戻って、「東大台ケ原完全クリアコース」というのを歩くことにする。今日は雨が降っているので展望は期待せず、大台ケ原の雰囲気を味わいたい。

7:10 ビジターセンター発。
ビジターセンターの横から遊歩道へ入る。雨が降っているので雨具をつけて傘を差して歩く。遊歩道は整備されていて歩きやすい。

7:32 水場。
遊歩道脇には水場があり、この辺りから登りが急になる。日出ヶ岳の山頂まで木道の階段が続く。

7:40 日出ヶ岳山頂(1694.9m)。8:04発。
大台ケ原の最高峰で1700m近くある。こんなに簡単に登れていいのかと思うが、ビジターセンターの標高が1571mあるのだから仕方ない。山頂には立派な展望デッキがあるが、ガスで何も見えない。カミナリが多いのか、カミナリ注意の張り紙があり、展望デッキには避雷針が2本立っている。「日本一豪雨の山」という案内板がある。一年間に約4,800mmの雨が降るらしい。

山頂から引き返して正木峠へ向かう。

8:19 正木峠。
立ち枯れが多い。ガスが立ち込めていい雰囲気だが、写真に撮るとどうか。。。

8:40 正木ヶ原。

8:49 尾鷲辻。8:59発。ビジターセンターへの分岐があり、近くには東屋がある。

9:14 牛石ヶ原。
大きな神武天皇像がある。ロープで囲った岩があるが、これが牛石というのだろうか。また、「御手洗池」というのもあるが水は溜まっていない。

9:30 大蛇ー。10:00発。
牛石ヶ原を過ぎると樹林の中に「大蛇ー」への分岐がある。行って見るとやや斜めに降っている岩場がある。周りを鎖で囲ってある。雨で濡れて足場が悪いが突端まで行ってみる。粘ってみたがガスで景色は見えない。

10:31 シオカラ谷。シオカラ谷には吊橋が架かっている。昨日はここまで来て川に降りて遊んだが、今日は雨なのでパスする。シオカラ谷から森の中を登って行く。

10:53 山の家分岐。シオカラ谷から登りあげて平坦な道に出ると右の方に「山の家」がある。昨日様子を見に行ったが、人の気配はなかった。

11:00 ビジターセンター着。

大台ケ原は憧れの場所だったが、あまりにも手軽に入り込めてチョッと拍子抜けした。他にいいコースがあるのだろうが今回は初めてなのでさらっと触れるだけにする。

県道40号線を引き返し、R169を北へ戻って、大迫ダムのところから県道224へ入り、入之波温泉(しおのはおんせん)へ向かう。入之波温泉の「五色湯」で入浴。500円。

再びR169を南下してR309に入る。行者還トンネルで大峰山脈を越えるが、トンネルの手前の空き地に車が止めてあったので行ってみると、男性が一人山から降りてきて帰り支度をしていた。行者還へ登ってきたのだそうだ。この辺りの山の名前を知らないので行者還がどこにあるのか分からなかったが、地図を見てみるとトンネルの北側にある行者還岳で標高は1546mある。そのさらに北側には大普賢岳(1780m)が控えている。このトンネル付近は大峰山の山々への登山口になっているようだ。

行者還トンネルを抜けると右側に滝があり、少し先に車が何台か止まっている。やはり山から降りてきた人たちが帰り支度をしている。地図を見てみると、ここは大峰山の弥山(1895m)、八経ヶ岳(1915m)への登山口になっているようだ。

大峰山は百名山のひとつだが、大峰山というピークはなく、幾つかの峰が連なって大峰山脈を形成している。最高峰は八経ヶ岳で、百名山で言うところの大峰山はこの八経ヶ岳を指している。大峰山脈には熊野から吉野へ向かう修験の道、熊野奥駆道が通っていて、登山ルートも各所から登って来ている。行者還トンネルの登山口は弥山や八経ヶ岳への最短ルートで3時間少々で登ることが出来るようだ。

今日の宿泊場所をここに決めて天川へ向かう。途中の川迫川は美しい渓谷で、透き通った綺麗な水が流れている。また、下流の支谷にはミタライ渓谷というところがあって、観光地になっているらしく、入口には車が何台か停まっていた。

天川でガソリンを入れ、洞川の「ごろごろ水」を汲みに行く。この辺りは観光地になっているようで、時折観光バスが通る。また、「ダラニスケ」という文字がやたらと目立つ。何か名物の食べ物だろうかと思っていたら、「陀羅尼助丸」という胃腸薬らしい。洞川温泉のところから商店街に入ると道路脇の店にはいたるところに「ダラニスケ」の文字が溢れている。

「ごろごろ水」は県道21号線の奥の方へにあり、駐車料金100円を取られた。本当はもっと高いようだが、ポリタン一個だと言ったら100円にしてくれた。それにしても水汲みの人が多いこと。。。

R309号を戻って行者還トンネルの手前の大峰山登山口で車中泊する。トンネル近くは水が豊富なので天川で買ってきたそうめんを作って食べる。明日の天気次第では大峰山に登るつもりだが。。。

(写真:霧に霞む大台ケ原)


第14日目 2005年9月5日(月)雨

 台風が近付いてきているらしく雨が激しく降っている。大峰山に登る予定だったが、登山は中止にして再び洞川へ向かう。観音岳登山口の東屋で朝飯(スパゲッティ)を食べる。

天気が回復する希望があれば、一日くらい待とうかとも思うが、台風が近付いているので期待できない。雨がひどくなってきたので、あきらめて帰途に着く。

県道48号線を北上して吉野山へ向かう。観光はしないにしてもどんなところか雰囲気だけでも感じておきたい。吉野山への道は複雑であちこちで迷子になってしまう。そもそも、桜の名所であること以外何の知識も無いのだから始末が悪い。それでも、何とか中心部に近付いたようだ。道路脇の案内板を見た後、発進したら後から警笛を鳴らしながら追ってくる車がある。どうやら後から来た車に気付かずに発進してしまったようだ。降りて謝ろうかと思ったが、接触したわけでもないし、こじれてもいやなので、ここは振り切ることにした。しつこく追ってきたが、何とか撒いて吉野山を後にする。結局吉野山がどんなところか分からずじまいだ。

R169、R166、R168、R170、R171と繋ぎ、R2へ出る。

神戸で県道22号線を北上し、R175、R427と繋ぎ、加美町で県道8号線に入る。途中で「松が井」という湧き水の汲み場があったので、ポリタンを満たす。

R29からR429に入り、ひたすら西へ。R429は国道としては難路で、かなり狭いところがある。津山でR181に入り、県道32号線へと進む。この日は傍示峠の近くの道路脇のパーキングエリアで仮眠を取る。




第15日目 2005年9月6日(火)雨


 台風は何処へ行ったのか、あまり風は無い。雨は相変わらず降っている。
県道32号線で新見まで降り、新見から県道8号線に入り、R182へ出る。県道8号線はほとんど林道状態で迷いやすい。

R182で広島へ入り、東城で県道23号線に入る。庄原市に入って「日本ピラミッド」というところがあったので行って見る。道はドンドン狭くなり、開けたところへ出ると、登山コースが幾つかあるようだ。正式名称は葦嶽山というらしい。

後はどう走ったのか良く覚えていないが、最終的にはR2に出て下関から関門トンネルを渡って九州へ入る。ラジオでは台風が福岡を通過しているようなことを言っているが、風はなく青空さえ見えようとしている。台風の目に入ったのだろうか。。。




あとがき

 今回は高速を使わずに一般道を走ったが、やはり中部地方は遠かった。行きは観光しながらそれなりに楽しめたが、帰りは台風接近の中ひた走りに走った感じがする。しかし、行き当たりばったりではあったが、大山、西穂高、御嶽山、大台ケ原と登山が出来て満足している。

心残りは白山スーパー林道を走ってみたかったのと大峰山登山である。。。

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