ほっつき歩記山記録 (九重連山)No.2 三俣山
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登山日 : 2004年6月2日 (曇り時々晴れ)
コース : 長者原→指山→三俣山北峰→本峰→四峰→南峰→坊がつる→雨ヶ池越→三俣山北峰→舞鶴尾根→長者原
※指山コースから三俣山北峰に登り、本峰−四峰−南峰と周回して、南峰から南峰コースを坊がつるヘ降り、雨ヶ池コースから再び北峰へと登り、舞鶴尾根コースを下山。
登山口 : @指山コース
 長者原からすがもり越方面へ舗装路を行くと左側に「指山自然観察路」の入口がある。そこから観察路を約15分ほど行くと、右へ「指山」の表示がある。指山から一旦鞍部へ降り、三俣山北峰へ急登を登ると北峰と本峰を結ぶお釜巡りの縦走路に出る。そこから左へわずかで三俣山北峰に到着する。
A南峰コース
 法華院温泉から吉部へ向かう道路に「坊がつる」の大きな案内板がある。この案内板のところが三俣山南峰コースの入口である。何の表示もないが、道路から少し三俣山の方へ入ると道の両側に小さなケルンが積んであり、これが目印となる。南峰からの降り口は、南峰の山頂表示のところから広い斜面を東の方へ行くと、坊がつるを俯瞰する辺りから尾根を降る踏み跡がある。
B雨ヶ池コース
 本来の登山口は雨ヶ池の近くにあるようだが、今回取り付いたところは、坊がつるから雨ヶ池越に向かい、雨ヶ池越手前の道標のところで、「三俣山」のプレートがかかっている。入口からしばらくは踏み跡が分岐しているので少々分かりづらい。三俣山からの降り口は南峰から北へ向かい、大鍋と小鍋の東の縁をまわり込むと、小鍋の北側の縁に北峰と雨ヶ池の分岐がある。
C舞鶴尾根コース →このコースは2004年7月末、大分県警により閉鎖されたそうです。
     
所要時間: 約9時間(休憩は含まず) → 詳細

(注)この鳥瞰図は「国土地理院のウォッちずで提供されている2万5千分の1地形図」を使用してカシミール3Dで作成したものです。

長者原から指山コースを三俣山北峰へ  写真
 梅雨の晴れ間を狙って三俣山登山を計画した。三俣山には過去2回登ったことがあるが、山頂付近の予備知識がなかったこともあり、どこを歩いたのか記憶が定かでない。1回目は「すがもり越」から登り、南峰から坊がつるに降った。テントを背負ってあの道を降ったのだから、まだまだ元気だった。2回目は妻と2人でやはり「すがもり越」から登り、雨ヶ池へ降った。ミヤマキリシマの季節でしきりに感激していたのを覚えている。
今回はミヤマキリシマを少し期待しながら指山コースから登り、舞鶴尾根コースを降ることにした。どちらのコースも初めてなので、充分に下調べをした。また、山頂付近の地形も地図を見て事前に調べておいた。

 午前5時25分、長者原の駐車場を出発。空は曇っており、風が強い。天狗のトーテムポールの間を通り、舗装された道をすがもり越方面へ向かう。正面に硫黄山が噴気を上げている。15分ほどで「指山自然観察路」入口に着く。左手に立派な標識とトーテムポールが立っている。「指山自然観察路」入口から約15分で右へ「指山」の表示がある。直進すると指山の北側を巻いて「雨ヶ池」登山道と合流する。「雨ヶ池」コースと合流する少し手前に「舞鶴尾根コース」の登山口があるはずである。指山登山道に入ると湿った火山土に木の根がむき出しになった急登が続く。潅木の薄暗い道であるが、途中で何ヶ所か長者原方面の展望が得られ、黒岩山と泉水山、その向こうに涌蓋山などが見える。山頂が近づくと傾斜も少し緩やかになり、展望が利くようになる。ミヤマキリシマも咲いているが、なんだかいまいちである。開いた花の間に枯れた花が多く見られる。

 午前6時46分、指山山頂に到着。指山山頂には露岩があり、その周りにミヤマキリシマが点在しているが、花はあまり咲いていない。ゆっくりと展望を楽しみたいところだが、とにかく風が強くてどうしようもない。九重や阿蘇での強風は、吹きっさらしなだけに始末に終えない。岩陰で朝飯を食べ、何とか記念写真を撮って早々に三俣山との鞍部に向けて降る。指山山頂から10分弱で三俣山北峰との鞍部に着く。鞍部で踏み跡が二俣になっている。右へ降っていく道と、左の樹林帯へ入っていく道があるが、ここは、左の樹林帯へ入っていく道をとる。急登を30分ほど登ると目の前に岩壁が立ちはだかる。左手にハシゴがかかっていて難なく越えることができるが、以前は難所であったらしい。ハシゴからさらに40分急登が続き、三俣山北峰と本峰をつなぐ縦走路に出る。右に三俣山本峰が聳え、その手前に北峰と本峰の鞍部、鞍部の左に大鍋がある。大鍋の向こうには大船が見えている。露岩の間を左へわずかに登ると三俣山北峰の山頂に着く。三俣山北峰は北東へ細長くどこが山頂なのかはっきりしない。辺りに山頂表示も見当たらなかった。とにかく風が強いのであまりうろつけない。


山頂を半周して南峰コースを坊がつるへ  写真
 北峰から少し戻り本峰との鞍部に向かって降る。目の前に本峰が聳え、急登を終えたばかりなのにまたかと思ってしまう。今日は三俣山山頂でゆっくりするつもりなので、写真を撮りながらノロノロと登って行ったら、北峰から本峰まで40分もかかってしまった。本峰には立派な山頂標識がある。山頂は広くて、西側は緩やかな広い斜面になっており、中岳から久住山、硫黄山、星生山が見えている。また、久住分れの向こうには根子岳が見えている。南側も緩やかな斜面になっており、四峰へと続いている。東側は大鍋へと切れ落ちており、その向こうに由布岳が見えている。
 今日は風が強く曇っているが、遠くの景色は良く見える。山頂で記念写真を撮り、周りの景色を撮影していると6、7人の団体がすがもり越の方から登ってきた。中高年のパーティーで2人のガイドがついているようだ。山頂を彼らに譲って四峰へ向かうとすがもり越から沢山登ってきた。大抵は南峰までで引き返すか南峰を越えて雨ヶ池へ降るようだ。今日は三俣山の山頂をゆっくり散策するつもりであったが、こう風が強くてはどうにもならない。

 どうしようか考えながら南峰に着いた。南峰は東側に緩やかな広がりを持つ山頂で、立派な山頂標識がある。標識には「三俣山山頂 1745m」の表示がある。地図上では南峰は1743mになっている。。。。
南峰の東側をブラブラしていると坊がつるの方へ降る踏み跡が付いている。下の方を覗きこんでいると記憶に引っかかるものがあった。10年ほど前、坊がつるで幕営して大船に登ったことがある。そのときは、すがもり越から三俣山に登り、この道を坊がつるまで降ったのであった。大変な急下降で、木につかまりながらほとんど転げ落ちるように降った覚えがある。眼下に広がる坊がつるを眺めていて降ってみようと決心する。

 上部のほうは急ではあるが足元もしっかりしていて、大したことないなと思いながら降っていくと、やはり過去の記憶は確かであった。やがて、ほとんど垂直に近い急坂を両手両足をフル稼働させて降ることになる。途中で3人のグループに抜かれた。物好きは私だけではないようだ。下のほうになると木が多くなり、足元は湿った土が滑りやすくなる。傾斜がなだらかになると林から飛出て、前方に吉部からの道路を人が歩いているのが見える。道路に出る少し手間に小さなケルンが両側に積んである。一般登山者が入り込まないように、このルートの入口を消極的に示しているのであろう。ケルンを過ぎるとすぐに道路に出る。目の前には坊がつツルの大きな案内板が立っている。後ろを振り返ると三俣山が聳えており、中央には崩壊跡の谷がくの字型に窪んでいる。この谷の向かって左側の尾根を降ってきたのだ。急なはずである。。。。


坊がつるから雨ヶ池コースを三俣山へ   写真
 ついでにキャンプ場まで行ってみた。鳴子川の橋を渡るとテントが1張だけ張ってあり、登山者が思い思いに休憩している。やはり、中高年が多い。時刻は12時になろうとしていた。キャンプ場の左側の岩のところで昼飯にした。
「大船を往復するか・・・」と一瞬思ったが、今日の天気だと山頂は強風だろうなと思ってやめにした。キャンプ場から道路へ向かう。道路手前で川を渡るが、橋等なく飛び石伝いに渡る。吉部のほうからやってきた登山者が滑って転んでいた。怪我がなければよいが。。。

 道路に出て少し法華院温泉の方へ戻ると右側に雨ヶ池への登山道が通っている。素直に雨ヶ池へ向かう。この登山道はすがもり越とともに坊がつるへのメインコースとなっており、登山者の数も多い。道も良く踏まれているが窪んでいて滑りやすい。途中で何組か登山者のグループに出会った。

 坊がつるから約45分、雨ヶ池越の少し手前の立派な道標がある辺りに「三俣山」と書いたプレートがひっそりとかかっている。またまた、気まぐれの虫が起き出した。今日は指山から登って舞鶴尾根を降る予定であった。初心貫徹、舞鶴尾根を降るにはここから三俣山に登るしかない。訳の分からない屁理屈で自分を納得させて左の踏み跡に入っていく。足元は湿った火山土の道で滑りやすい。慎重にゆっくりと登って行く。途中で降ってくる登山者に一人出会った。指山から登ってきたそうだ。
このコースにはヨウラクツツジが多い。最初はドウダンツツジの一種かと思っていたが、帰ってから調べてみるとヨウラクツツジであった。花びらは先端になるほど深い紅になっており、なんとも美しい花である。他にもマイズルソウやイワカガミも見かけた。それに天然のシイタケらしきキノコも見てしまった。いい雰囲気を壊すのが枯れて腐ってしまったシャクナゲである。以前、ここを降ったときもそうであったが、シャクナゲの花が木に付いたまま枯れている姿を見るとなんとも物悲しくなってくる。

 約1時間で南峰と北峰の分岐に着く。分岐は小鍋の北の縁に辺り、眼下には小鍋の底が、また、正面には南峰へ続く尾根が見えている。右へ北峰に向かってやせ尾根を登って行く。後ろを見ると大船の山頂付近にガスがかかっている。自然と足が速くなる。やがて三俣山本峰にもガスがかかり、大鍋の上を流れていく。風は相変わらず強い。大鍋の縁に上がると北峰の斜面のミヤマキリシマがきれいなので、また、写真を撮ってしまう。


舞鶴尾根コースを下山   写真
 北峰の東端の少し手前の草むらに黄色いタオルが巻いてある。ここが舞鶴尾根コースの入口である。明確な表示はないが少し入ると赤いテープが見えてくる。このコースもかなりの急坂なので、滑らないように慎重に降る。舞鶴尾根の名前の通りマイヅルソウが多く見られる。ツクシドウダンも所々に咲いている。もうすぐドウダンツツジの最盛期だ。

 途中、奥行きの浅い岩屋を過ぎて、道標のある場所を過ぎるとやがて傾斜がゆるくなり、テープを頼りに林の中の道を降っていく。北峰の降口から約1時間15分で指山の北側を巻いてきた道に出る。ここが、舞鶴尾根コースの登山口で近くの木に赤いテープが4本巻いてある。ここから左が指山方面、右が雨ヶ池方面である。ここは雨ヶ池方面へ向かい、すぐに長者原から登ってきた道に出る。ここを左へ長者原方面へ降っていくと5分ほどで九州自然歩道の案内板があるベンチに着く。ベンチで休憩していると男女のペアが降りてきた。女性の方はマスクをしている。息苦しくないのだろうか。。。

 雨ヶ池コースは平坦になってからが長く感じる。樹林帯を約25分歩いてやっと雨ヶ池コースの登山口に着いた。ここにはトーテムポールが立っており、傍に登山届の箱が設置してある。右手にはタデ原が広がり、その中を通る木道が見える。舗装された細い道を長者原の駐車場へ向かって進む。駐車場に着いたのは午後5時であった。

 帰りに筋湯で汗を流して帰った。広い湯船を貸しきり状態であったが、時間が遅いので長居もできない。入浴料は300円であるがコインロッカーが100円なので結局400円になってしまう。筋湯にはコインランドリーもあり、午前6時から午前1時まで営業しているらしい。久住で長居をするときはここを利用するのがよさそうだ。

 今回は指山コースで登り、舞鶴尾根を降る計画であった。はじめと終わりを取れば予定通りであるが、途中に坊がつるへ降り、雨ヶ池越から三俣山北峰に再度登るというオマケ付であった。本当は三俣山の山頂でのんびりしたかったのだが強風でそれもかなわず、ミヤマキリシマも今一であった。しかし、歩きとしては満足いくものになったと思う。


その他
  • 三俣山の登山コースはすがもり越からのコースを除いてどれもかなりの急登である。特に坊がつるから三俣山南峰へ直接登る「南峰コース」と、北側から北峰へ登る「舞鶴尾根コース」は強烈な傾斜である。今回はこの2つのコースを降りに取ったが、膝への負担は厳しいものであった。
  • ミヤマキリシマは時期がまだなのか、過ぎてしまったのか良く分からなかった。咲いている花とつぼみと枯れた花が同居している状態であった。ミヤマキリシマ以外にもヨウラクツツジ、ドウダンツツジ、イワカガミ、マイヅルソウなどいろんな花が咲いていた。
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